45 追憶/ ギャップ ページ45
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右京Aが出てくる直前、客席では一体どんな様子だったのか。
最前ではAの地下ライブをよく見てくれる先輩やそれをきっかけにファンになった人達が席を埋め、中央からはただ“テスター”の右京Aに興味があるからと観に来た人たちで埋まっている。
五奇人と最近呼ばれ始めた5人は堂々とど真ん中の席に座っていた。
「やっぱ全埋まりだな。こんな埋まってんのも珍しい」
「まぁみんな気になるだろうしネ…」
「おや〜? いちばん気になってるのは夏目くんではないですか?」
「もちろん気になってるヨ。友達、だかラ」
「ふ〜ん、トモダチ、だもんな〜」
「トモダチ、ですもんね！」
「ちょっト！」
「うきょ〜、おそいですね〜。ぼく、かわいちゃいます」
「君たち、騒がしいのだよ！もうすぐなのだから静かにしたまえ」
他にもAを応援しに来たスバル、急いで客席に戻ってきたみかがチラホラと座っている。
誰もが右京Aを見たいがために集まって彼女を待っていた。どんなステージなのか。可愛い見た目だからきっと天使のようなパフォーマンスをするのだろう。そんな声が飛び交う中、ようやくステージが暗くなり、上手から出てくるシルエットが見えた。
そのシルエットが真ん中に到着した途端、カンカンカンとドラムの始まりの合図が鳴り出す。
イントロは想像を裏切るロック調で始まった。
そして、Aの姿がスポットライトに照らし出され、衣装に驚く暇もなく「GO!!!」とシャウトが講堂に響いた。
「！」
「わあ…！」
ハイテンポに進むメロディに合わせてAが踊り始める。
小さい体が曲に負けないようにと大きく踊るのが分かった。
Aのソプラノボイスが吐き捨てるように歌詞を綴っていくのは、まるでこちらに何かを伝えたくて仕方ないというような雰囲気だった。こちらの反応を聞かない、何も口を挟ませない。少しでも油断すれば気圧される。
客席はそんなAに惚れ惚れとし、あっという間に音楽に合わせてペンラを高く振り上げていた。
「♪〜〜〜…」
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かげやま(プロフ) - みそらーさん» こんにちは！コメントありがとうございます！新作です〜🥳こちらこそ楽しんでもらえるようにがんばります✊ (2022年4月2日 15時) (
レス) id: d06e41bbdd (このIDを非表示/違反報告)
みそらー(プロフ) - し、新作ですか…！楽しみです。自分のペースで、応援してます!! (2022年4月2日 15時) (レス) id: 6e5a03b04b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2022年4月2日 0時
