5 専用衣装/ 私の意志 ページ5
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「本来ならプロデューサーから話してもらってるんだけどな。作ってるのもアイツだし…右京もアイツも休む暇なく忙しいから、俺が伝えとくってなったんだよ」
「そっか。順番が来てるってもうあんずがデザイン考えてあるの?」
「それはまだだ。お前がどういうのを着たいか打ち合わせしてから」
「私が着たいの…? 何でもいいんだけど」
「馬鹿。それだと専用衣装にならないだろ〜? むしろ大事な事だよ、お前の意志はさ」
( そんなこと言われても、今まで私の意志が通ったことなんてない )
事務所が右京Aを作ってきたと言うのに、今さら何を伝えればいいのだろうか。コンセプトも好きな物も、全部事務所が作った偽物なのに。
「ま、その内プロデューサーが打ち合わせするからそれまでに考えとけよ」
「あ…うん。でも私これから忙しくなるから今は別の人に回した方がいいと思うんだよね」
「これ以上忙しくなるのかよ…。ん〜それはプロデューサー次第だから、まあ考えとくだけ考えておいてくれな」
話は終わりだと佐賀美先生は立ち上がった。もう昼休みも終わるから、と。Aは納得できないまま。
渋々立ち上がって、保健室の出口に向かう。
「…お前も大変だろうけどさ。もっと体の力落として、そんでお前を好きな奴らと…話してやれよ」
「……じゃあね」
うん、とも言わないまま、佐賀美先生に背を向けた。
そしてこのまま帰ってしまおう、と思った。
教室に戻っても分からない文法や公式を聞かされるだけ。
好意な目で見られるのも疲れるし。…何よりも、今もう疲れてしまっている。
相変わらず頭も痛いし、心做しか足取りも重いような気がする。
今日はオフだからこのまま家に帰って寝てしまおう。
専用衣装の件はまた今度考える。リュックを取りに行って職員室に向かおうとすると、後ろから名前を呼ぶ声が聞こえた。
その声は、聞きたくないもので。
「A…、学校来てたんだネ」
「…夏目」
かつて友人だった、逆先夏目が困惑しながら後ろに立っていた。
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かげやま(プロフ) - みそらーさん» こんにちは！コメントありがとうございます！新作です〜🥳こちらこそ楽しんでもらえるようにがんばります✊ (2022年4月2日 15時) (
レス) id: d06e41bbdd (このIDを非表示/違反報告)
みそらー(プロフ) - し、新作ですか…！楽しみです。自分のペースで、応援してます!! (2022年4月2日 15時) (レス) id: 6e5a03b04b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2022年4月2日 0時
