33 専用衣装/ 事実 ページ33
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「もっと早ク…もっと前から気づいていたラ、Aは倒れなかったんじゃないかっテ。ずっト、考えちゃうんダ」
スタフェスから半年以上も経っているのに、この間でどれだけAは悩んで苦しんだんだろう。どれだけ泣いたのだろう。
( どうしてボクはそれヲ、知らないのだろウ )
零にいさんは何も言わなかった。
何も言わなくて、数分後口を開いた。
「…本当にそう思うかえ?」
「え…?」
「我輩は、…気づいていなかった事が間違いだとは思えない。あの時、Aから離れていった事が全ての……ああ違うな。もう、出逢わなければよかった」
「……」
「最初から何も知らなければこんな事にはならなかった。右京Aがアイドルとして成功した、その話だけが事実になってしまえばいいと…そんなどうしようも無い事をどうしても考えてしまって、夢へと思いを馳せるのじゃ」
零にいさんの思いはズルい、と夏目は思った。
「Aにはもう関わるな」と命じたのは
今度は何もなかった事にしたいって? それは本当に都合のいい夢じゃないか。
だけどそんな事を誰よりも望んでいない事も知っている。
Aはあの時中間地点にいた。いつ革命に巻き込まれるか分からない状態で、アイドル活動に支障が出るかもしれない。零にいさんはAを遠ざけてアイドルの右京A見守った。
__ 「…ぃ、やだ……なつめ…どこにも……いかないで」
…それは、正しくない選択だったのだと痛感する。
「…ボクは出逢わなけれバ、なんて思えなイ」
「…逆先くんがそう思ってくれてるだけで、Aも嬉しいはずじゃよ」
「零にいさんハ…?」
「…」
「零にいさんだっテ、本当は」
「我輩はもう間に合わなかった」
Aの頬を撫でていた指がいつの間にか離れていて、零にいさんは夏目たちから距離をとった。
「…Aを、よろしく頼んだぞ」
哀しげに微笑み、病室を去った。
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かげやま(プロフ) - みそらーさん» こんにちは！コメントありがとうございます！新作です〜🥳こちらこそ楽しんでもらえるようにがんばります✊ (2022年4月2日 15時) (
レス) id: d06e41bbdd (このIDを非表示/違反報告)
みそらー(プロフ) - し、新作ですか…！楽しみです。自分のペースで、応援してます!! (2022年4月2日 15時) (レス) id: 6e5a03b04b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2022年4月2日 0時
