97. キミと僕 ページ47
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センターステージに2人が立って、スポットライトが当たった。普段なら2人が横に並ぶだけで聞こえる歓声も、今は聞こえない。空気が、そうさせていた。
「♪〜〜」
ーーー
ーー
ー
「…どんな、アイドル」
「あの時…Aは何でもいいって言ってたけど、今もそう思ってる?」
「……」
考えもしなかった。アイドルロワイヤルで瑞生と向き合ってこのライブでスバルと仲良くなって。あんずへの想いを歌に変えたけど、自分がどんなアイドルになんて。
ただひとつ言えるのは、
「もう、何でもいいなんて思ってない」
「…」
「どんなアイドルか、…考えもしなかったけど。そうだな…」
「?」
ふっと口角を上げたAが読めなくて、首を傾げる。
「俺は…“好きを伝えるアイドル”になりたい」
満面の笑みで答えた、あの顔を…スバルは一生忘れないと思った。言った瞬間、Aは何を考えてたんだろう。何を思い出してたんだろう。
きっとそれは良いことなんだろうな。キラキラしてて、明るいこと。
「…♪〜〜」
Aの輝きをもった熱い眼が、スバルの眼と合う。
ラストスパート、ふたりの掛け合いが練習よりも昨日よりも綺麗にできたことが分かった。自然にふたりの表情も楽しげに変わって、客先にいるファンもペンライトを音楽に乗せて振っている。
「♪〜la,la,la」
「♪〜〜〜……！」
Aとスバルのユニゾン、フェイクで曲が終わった。
途端に沸き起こる歓声と拍手。
「…あはは、楽しかった」
「っ、楽しかった！A！」
「わっ、抱きつくなよ〜暑い〜〜！」
「ほんっっとうに、Aの歌はキラキラしてるっ！」
「当たり前でしょ」
何回スバルに言われたと思ってるんだか。
Aにさらなる自信を持たせたことなんて、分かっていないんだろう。…でも、それでいい。こうやってふたりで歌う度に褒め合って笑い合えることが続いていきますように。
「おーい仲良し2人組！早く着替えろよ！」
「そうだよ〜、あと1曲とアンコールしか残ってないんだから」
「最後まで気を引き締めて行くぞ」
「ったりめーだ。言われなくても分かってんだよ」
もうすぐ終わりを告げる。
だけどこれで最後なんてことはない。
「行こう、A！」
差し伸べられた手をギュッと握る。
「うん。みんなに届けよう、俺たちのアンサンブルを…♪」
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かげやま(プロフ) - 鈴花さん» コメントありがとうございます✨️私もまたこの2人書きたいなと思ってるので機会があれば…！臨時ユニットのお話も😂 (2月20日 23時) (
レス) @page49 id: 2b4670edb1 (このIDを非表示/違反報告)
鈴花(プロフ) - 一気読みしました！超最高でした！まだまだこの2人の不仲話も仲良し話も読みたすぎる…！あと臨時ユニの話を読みたい！ (2月7日 14時) (レス) @page1 id: cfaa8deb10 (このIDを非表示/違反報告)
かげやま(プロフ) - 俎板さん» コメントありがとうございます✊無事完結出来ました…！読んでくださりありがとうございました！嬉しすぎるお言葉〜😭🙏次の作品もよかったら…！ (2022年3月26日 2時) (レス) id: d06e41bbdd (このIDを非表示/違反報告)
俎板(プロフ) - 完結おめでとうございます…！作者さんのお話大好きです〜！ (2022年3月26日 1時) (レス) @page49 id: 0b4ff99b4b (このIDを非表示/違反報告)
かげやま(プロフ) - 彼岸桜＋αさん» こんばんは！コメントありがとうございます〜…！😖以前いただいたコメントで勇気づけられながら完結へ行けることが出来ました！本当に感謝しています😭最後まで読んでくださりありがとうございました！ (2022年3月25日 21時) (レス) id: d06e41bbdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2021年7月3日 0時
