238 専用衣装/ 危機 ページ38
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「ばぁ〜ん♪ これで、私の勝ちですね！」
「ハァ…珍しいネ。師匠が勝ちにこだわるなんテ」
「え〜私にだってこだわりたくなる時もありますよぅ〜」
「気持ち悪い動作は控えたまえ。…ちなみに、もうジョーカーは2枚出たはずだよ」
「…師匠、まさカ」
「はい、これはハートの6です☆」
「マジックで変えるなんてセコいマネヲ…」
夏目はそう言って苦笑いを零す。
まあいいか、師匠も楽しそうだし。
「それにしても奏汰にいさんは飽きちゃったみたいだけド」
「あきたというか〜、ぼく、もうつかれちゃいました」
「もう20時前か…。たまたま共同スペースに君達がいたからこうして話しながらトランプで遊んでいたけれど、もうお開きだね」
「そうですねぇ…。零も来なかったですし」
「もう諦めて呼べばよかったんじゃなイ?」
「呼んだら運命っぽくないじゃないですか！」
師匠は偶然が運命だと思っているけれど、仕組めばそれもまた運命なんじゃないかと夏目は思った。
どちらにせよ結果論には変わりはない。
( ボクも明日は早いシ、今日はもう寝るかナ…)
目の前で師匠と宗にいさんが運命について論争を繰り広げるのを見ながらそんな事を考えていると、どこからか着信音が聞こえてきた。
「…」
「…あ、私です」
「何でちょっと待ったノ」
「もしもし〜? 私はまだお楽しみ中なんですけどぉ…ふむふむ。なるほどなるほど」
「…ン?」
話す声に紛れて聞こえた物音に振り向く。
気のせいだろうか。
「はい、ではまた。
…どうやらAが困った事になっているみたいですねぇ、あ、夏目くん座ってください。今さっき零が血相を変えて出て行ったみたいなので恐らく大丈夫でしょうけど……ふむ、そうですね。どうでしょう皆さん！ここは私の提案をひとつ、聞いてくれませんか?」
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( あぁどうしよう、どうしよう )
助けを呼んでしまった。
スマホを見れば、まだ通話中と表示される画面。
「ね、さっきの電話の相手って朔間零? 本当に付き合ってんの?」
「…」
「無視すんなよ」
「ッ、痛い、です！」
手首に爪がくい込んで思わず顔を歪めた。
この人、普通電話したら逃げるのに…！
コンビニの店員さんに助けを呼びたくても逆の方に引っ張られて歩けない。
早く、来て、
「れいせんぱぃ…」
「── Aから手を離せ」
「!?」
抱き寄せられて当たった背中からは、温かさが伝わってきた。
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かげやま(プロフ) - 名無し62063号さん» コメントありがとうございますෆ ̖́- 長かったですよね、うれしいです（ ; ; ）！めちゃ重すぎてドン引かれないかドキドキしてたのでそう言ってもらえて安心しました…笑 更新頑張ります🥺💞 (2023年1月9日 22時) (
レス) id: cbb4c9f31f (このIDを非表示/違反報告)
名無し62063号(プロフ) - 一気にここまで読んでしまいました、、。主人公ちゃんの設定がめちゃ重いのがとても好きです！！更新楽しみにしています。 (2023年1月8日 1時) (レス) id: 45bc00c6c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2022年12月2日 0時
