190 イベント/ エピローグ�� ページ40
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渋々振り向き、視界に入れた彼は息を切らしているようで、それすらもかっこよく見えてしまうから恋というものは厄介なものだ。
零先輩もまた仮装をしている。不思議なデザインの紫色のスーツ。
( …何でここにいるの分かったんだろう )
「ハァ…、すまんのう、いきなり止めて。…喉治ったようじゃな」
「…別に…。さっき出るようになったの。何でここにいるって分かったの?」
「ああ。嬢ちゃんが教えてくれた」
「…」
ダメだと思った、なんとなく。
あんずのことを話す零先輩を見るのは、ダメなんだ。
特にここでなんて。きっと、零先輩は何も気にしていない。
少し門側に寄った先にあるあの噴水の前で言ったことを、何も覚えてないんでしょ?
__ 泣きそうだ。
先程のあんずの泣く姿を思い出して余計に。
あんずは何も悪くない。
( っ私が、嫌な気持ちになるだけ…！)
毎晩見る悪夢の続きを見ている気分だった。
「実はAの様子を逐一嬢ちゃんから聞いておったんじゃよ」
「……なにそれ」
「我輩が近づいたらまたややこしくしてしまうと思ったからじゃ。噂が、広まっておった」
「…噂」
「…我輩とAが、」
ゾッと背中が凍りつく。
「付き合っている、という噂が」
零先輩の口から紡がれた『噂』は、想像以上にAにショックを与えた。
諦めようとしているもののそれを言った本人に恋心を抱いている。初めて恋をした、相手に。
( …そうだね、零先輩からしたらややこしくしたくないよね。だって零先輩が好きなのはあんずだもん、私じゃない )
分かってる。…分かってたよ。
分かってたから、辛いの。
だって、だって、好きなんだよ。
気づくのは遅くなったけど、去年から好きだったんだよ。
それなのに
それなのに
どうして後から来たあの子が___?
「…これ以上惨めにしないで」
「…、どうした、A」
「ッさわんないで…！優しく、しないで」
「…」
「楽しかった…? 私を口実にして2人で話すの…。結局あんずだって零先輩から頼まれたから私に優しくしてただけじゃない…。ややこしくしたくないって、そんな言い訳して…私のことが面倒だったんでしょ?」
ああ、止まらない。
この先を言ったらすべてが終わってしまうと分かる。
だけど限界だった。
あんずの優しさまで嘘に見えてしまうことが何よりも、
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かげやま(プロフ) - 瑠衣さん» コメントありがとうございます。遅くなってしまってすみません…（ ; ; ）引き続き楽しんでもらえるように更新頑張ります🥹🫶 (2022年10月24日 11時) (
レス) @page21 id: cbb4c9f31f (このIDを非表示/違反報告)
瑠衣(プロフ) - 更新ありがとうございます！続きがすごく楽しみです、、！ (2022年10月23日 20時) (レス) @page21 id: 04c1c43a5d (このIDを非表示/違反報告)
かげやま(プロフ) - めぐるさん» コメントありがとうございます。このあと先もドキドキを届けられるように更新頑張ります✊読んでくださると嬉しいです〜🫶 (2022年9月30日 10時) (レス) id: cbb4c9f31f (このIDを非表示/違反報告)
めぐる(プロフ) - 更新のたびにどきどきしてます！がんばってください！ (2022年9月30日 10時) (レス) @page7 id: 3d1c15bfdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2022年9月29日 6時
