192 イベント/ フラッシュ＊暗闇のスターライトフェスティバル ページ42
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「うん、検査も問題は特にないです」
精神的にも落ち着いたようで、と医者が話を続けるのをAはただ右から左へと流すだけだった。
隣でマネージャーさんが頷いているから聞いていなくても支障は出ない。社長さんに伝えるのもマネージャーさんなのだから。
そしてそれは当たり、マネージャーさんから話を聞いた社長さんに呼び出された。
「よかったよ。このまま出ないままなんじゃないかと危惧していたから」
「はい…」
「これからボイストレーニングなりして発声のリハビリをしていこう。声を出せた理由は分かってるのかな?」
「はい。…ファンの人と交流して、安心したからだと思ってます」
口から出たのは、車の中で考えていた嘘の理由だった。
あんずのおかげだということを、今のAにはとてもじゃないが言えないと自覚していたからだ。
ファンのせいで声が出ないとされていたのにファンのおかげで声が出るなんて、と社長さんからは思われるかもしれないが。案の定目の前の彼は本当に? という顔をしている。
Aはそんな社長と数秒目を合わせた後、下にズラした。
「……、夢ノ咲のプロデューサーがこの企画を立ててくれなかったら声は出なかったと思います。声が出なくてもできるって、彼女は言ってくれました」
「…そうかい。『プロデューサー』には感謝をしないとね」
「…」
声が出たのはあんずのおかげだ。だけどそれを口にはしたくない。
それでもその事実を消したくなくてこんな伝え方をしてしまったAを、あんずは許してくれるだろうか。
( …弱虫バカ )
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声が出るようになったと公表されるとSNSでは祝福の言葉で溢れ、同時にAの仕事の量は増えた。
リハビリを兼ねたボイストレーニング、新曲のレコーディング、バラエティーのゲスト出演、雑誌のインタビュー、他にもさまざまな仕事をこれでもかとスケジュールに詰め込まれた。それに応えるように知名度と人気度は上昇。
声が治ってからクリスマスまで、Aが夢ノ咲に行くことはなかった。
11月に修学旅行があったこともその後すぐあんずが過労で倒れたことも『スターライトフェスティバル』の話と同時にされたのだ。
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かげやま(プロフ) - 瑠衣さん» コメントありがとうございます。遅くなってしまってすみません…（ ; ; ）引き続き楽しんでもらえるように更新頑張ります🥹🫶 (2022年10月24日 11時) (
レス) @page21 id: cbb4c9f31f (このIDを非表示/違反報告)
瑠衣(プロフ) - 更新ありがとうございます！続きがすごく楽しみです、、！ (2022年10月23日 20時) (レス) @page21 id: 04c1c43a5d (このIDを非表示/違反報告)
かげやま(プロフ) - めぐるさん» コメントありがとうございます。このあと先もドキドキを届けられるように更新頑張ります✊読んでくださると嬉しいです〜🫶 (2022年9月30日 10時) (レス) id: cbb4c9f31f (このIDを非表示/違反報告)
めぐる(プロフ) - 更新のたびにどきどきしてます！がんばってください！ (2022年9月30日 10時) (レス) @page7 id: 3d1c15bfdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2022年9月29日 6時
