【あんスタ】闇堕ちヒーローの話。【男主】

36 公演会 ページ36

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「___ お父様、パリスです」

「…ああ。パリス、お前とキャピュレット家のジュリエット姫に婚約してもらおうと思ってる」

「婚約…ですか」

「とは言ってもまだあちらの返事をもらっていないばかりか、言ってもいない。これから言おうと思っている。

もう決定事項だ。お前には拒否権はないからな」

「はい。ジュリエット姫となんて光栄です」


ー


「ジュリエット姫は確か顔はよかったよな?」

「はい、美しい女性です。けれども私はパリス様の美貌には劣っていると思っております」

「…顔がいいならまだマシか」

「まさにお二人は美男美女でございますね」

「……そうだな」


ー


「パリス様。お父様から言伝を預かりました。

先ほど、キャピュレット家のジュリエット姫との婚約が決定致しました」

「それはそれは。父は大層気分がいいだろうな」

「…」

「くそ。早く死ねばいいのに」

「…」

「下がれ」

「かしこまりました。失礼致します」


ー


「ああ、ジュリエット姫。本当にあなたは美しい」

「…ありがとうございます」

「ぜひ僕と踊っていただけませんか?」

「もちろん」


ー


「おい、あのロミオという女…。あいつがあの話を裁判にもちかけるんじゃないか…」

「落ち着いてください、パリス様」

「いいや落ち着けるわけない。この機会を逃したら俺が殺されるんだ。

殺す…? そうか。俺があの女を…、女だ。女なら容易く殺せる」


ー


「…パリス」

「…やあ」

「…」

「君か邪魔なんだよ。死んでもらいたい」

「…！っ、やめ！」

「死ね!!!……!?ぁ…っ」

「!?」


ー


「「「ありがとうございました！」」」






___ 公演会初日は無事に終えることが出来た。




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