126 スカウト/ BADGIRL ページ26
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「ちょ、ちょっと！ちょっと！見て！これ！」
「あ、ウッキ〜おはよ」
「どうしたの? そんなに慌てて」
「…? 雑誌か、それ」
朝。登校時に慌ただしく入ってきた遊木くんはメガネがズレてることも気にしないで、雑誌を机の上に広げた。
それを見て、あんずは「えっ」と言葉を詰まらせる。
「え、…右京A、熱愛……」
「うっきょんが…?」
黒いバケットハットに、黒基調のロックなコーディネート。
普段のAちゃんのアイドル像からもかけ離れた服装で、一瞬誰かと思ったが、そこにはしっかり右京Aの名前が書いてある。
「しかも相手は40代一般男性、子連れらしいぞ」
「そ、そんなわけ…」
「ネットでもすごい炎上してるんだよ！ほら」
「……わ、ひどい」
「ショック、男のセンス悪い、金目的?、服のセンス悪い……なにこれ、ひどいよ…」
明星くんが読んだものよりもひどい言葉が並んでいる。
朝からのニュースというのもあって、見出し一面にAにゃんの写真が貼られている。
すると遊木くんが眉を下げながらある話を始めた。
「…これ、公言してないみたいだから言うの迷ったんだけどね、Aちゃん元々施設出身なんだ」
「そ、…そう、だったんだ」
「うん。だからこれ、僕の予想からするに施設の人と子どもだと思うんだけど…」
「…ファンや他の人はそれを知らないからな。
遊木みたいに事情を知っている人間からしたらそう予想をつけるのは容易いだろうが、そうじゃない人間は…」
4人の間に重い空気が漂う。施設出身だったなんて、そんな悲しい事情があったことに驚くが、それよりも心配なのはまた泣いてるんじゃないかという点。
女子高生が成人男性との熱愛を挙げられてしまえば、ファン以外の人からの批判も受けることになる。
( …どうして、こんな…あの子はただお休みの日に買い物をしただけなのに )
あんずはAちゃんの状況を想像して、少し泣きそうになった。
きっとこの男の子にもあの笑顔を見せながらお休みの日を楽しんでいただろうに。
「…Aちゃんに会いたい……」
「うん、転校生。俺もすっごくあの子に会いたいよ、絶対泣いてるもん…。会いに行って大丈夫だよって抱きしめたい」
ああ、神様。どうかAちゃんが苦しみませんように。
人からの言葉で深く傷つきませんように。
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かげやま(プロフ) - LIさん» コメントありがとうございます！ただただ私が書きたいことを書いているので、そう言ってくださる方がいることに喜びを隠しきれないです(;_;)お待たせしてしまうこともあるかもしれませんがこれからも楽しんでもらえるように頑張ります！本当にありがとうございます。 (2022年9月26日 6時) (
レス) @page44 id: cbb4c9f31f (このIDを非表示/違反報告)
LI(プロフ) - 今日の更新ありがとうございます！本当にこの物語大好きです。毎回泣きそうになりながら読んでいます！このお話の内容が本当に大好きです。これからも作者様のペースで更新頑張ってください。素晴らしい作品をありがとうございます。 (2022年9月25日 20時) (レス) @page42 id: 8345af9beb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2022年8月21日 1時
