102 第1部/ 新・夢ノ咲? ページ2
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車を下りるとどこから沸いてきたのか、すぐにファンがAを囲んだ。
夢ノ咲は男子を育成しているため女性ファンが多い印象だったが、今やAのおかげで男性ファンが多くなった。
きっかけを持って、男子アイドルに触れる男性ファンもいるとかいないとか。
これも先程みたいに話すマネージャーから聞いた。
「Aちゃん、久しぶりの学院だよね…！頑張ってね…！」
「握手してくださいっ、きゃ〜！ありがとう！」
「今日もかわいい、だいすき、結婚しよう」
それとなく感じのいい対応をして、やっとの思いで校門を抜ける。
たまたま昼休みの時間と被ったから普通科の人も抜けてこれたのだろうが、次からは時間をズラして送ってもらおうと決めた。
そしてあの噴水が見えて、体がそわとざわめく。
が、それもすぐに収まり代わりにどくん、と胸打った。
「だからあれほど噴水に入るなと！言っただろうっ、奏汰！」
「うう〜〜はなしてください〜…」
「暖かくなったとは言え春はまだ肌寒いんだから、…ん? 君は、」
噴水にいたのはびしょ濡れの奏汰くんと茶髪の人。
知らない人と目が合ってしまった。奏汰くんがこっちに気づく前に通ろうと思ったのに。
「おはよう！今登校かっ? なんだなんだ、遅刻はダメだぞ〜！」
「遅刻じゃないし…いや遅刻だけど」
「あ、『うきょ〜』！おひさしぶりですね、『げんき』でしたか?」
「…」
「ん〜…『むし』はかなしいですね、あなたあわないあいだに『わるいこ』になっちゃったんですか…?」
「…奏汰くんは、ずいぶんお喋りになったんだね」
「奏汰、知り合いなのか。この子と」
「はい、かわいい『おともだち』です…♪」
目の下がひく、と痙攣を起こす。
( …よくない、よくないよくない。抑えなきゃ… )
さっきも嫌味を言ってしまった。奏汰くんの言う通り、本当に悪い子になってしまっている。
だけど、どの口が友達だなんて言うのだろう。
そんなに楽しそうにしてるところを見ると、やっぱりなくなってしまったんだと感じる。
( 楽しそうだね、本当に…… )
「……」
「自己紹介をしてなかったな、初めまして！俺は“流星隊”の守沢千秋だっ！何か困ったことがあったら頼ってくれ！」
「頼ることはないから大丈夫、さようなら」
「うおお!? 可愛い顔してるのに言ってることは冷たい…!?」
「…うきょ〜、」
「楽しそうで羨ましいよ」
口角を上げてその場を去った。
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かげやま(プロフ) - LIさん» コメントありがとうございます！ただただ私が書きたいことを書いているので、そう言ってくださる方がいることに喜びを隠しきれないです(;_;)お待たせしてしまうこともあるかもしれませんがこれからも楽しんでもらえるように頑張ります！本当にありがとうございます。 (2022年9月26日 6時) (
レス) @page44 id: cbb4c9f31f (このIDを非表示/違反報告)
LI(プロフ) - 今日の更新ありがとうございます！本当にこの物語大好きです。毎回泣きそうになりながら読んでいます！このお話の内容が本当に大好きです。これからも作者様のペースで更新頑張ってください。素晴らしい作品をありがとうございます。 (2022年9月25日 20時) (レス) @page42 id: 8345af9beb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2022年8月21日 1時
