･ ページ31
二宮side
ちょうど３年前。
俺が中１で、翔ちゃんが中３だったころ。
地元の中学に進学した俺は、相変わらず登校頻度が低かった。
小学生の頃は特に考えていなかったが、中学生にもなると、
何故自分は周りの人間と同じように毎日学校に行くことができないのか、
毎日悩むようになった。
その結果、思考はどんどん傾き、自分への嫌悪感となり、それは次第に外にも向いていった。
こんな社会が悪いんだとか、こんな身体に産んだ親が悪いんだとか。
親を悪く言った時は、さすがにおじさんたちに怒鳴られたけどね。
いわゆる、思春期、反抗期、厨二病？
そういうやつで、まあ荒れてた。
でも、翔ちゃんはもっと酷かったな。
中学入った途端に、人が変わったように冷たくなったのは、小学生だった俺には相当なショックだった。
誰も近づかせないようになり、Ｊなんかは完全に遠ざけられてた。
大野さんも扱いとしてはＪと同じようなもんだったけど、あの人そんなの全然気にしなかったから。
俺にはまだ優しい方だったのだと今ならわかるけど、当時は翔ちゃんが怖くなっちゃって、俺の方が避けてたのかもしれない。
それこそ、アノ事件が起きた直後の翔ちゃんみたいで、あのときは俺もいっしょだったけど。
で、そんな翔ちゃんの気持ちが、中学入ったら俺にもわかったんだ。
そして、翔ちゃんが卒業し、彼はまもなくとげとげをやめた。
一人になった俺は、ふと気がついた。
『なんでこんなことをしているのか。』
『俺は初めから普通になんてなれないんだ。』
『普通じゃなかったんだから。』
それから、俺も尖るのをやめた。
ようやく察して、諦めがついたんだろう。
だって、尖るのをやめた俺たちは、その頃から急に冷めきってしまったから。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 696人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
橙空(プロフ) - ritsuさん» すみません、返信遅くなりました！コメントありがとうございます(*´-`)楽しみにしていていただけているようで、嬉しいです。これからも更新頑張ります！ (2018年9月22日 8時) (
レス) id: 8618996bea (このIDを非表示/違反報告)
ritsu(プロフ) - はじめまして。いつも楽しみに読ませて貰っています。続き楽しみにしていました！翔くんが皆になんて言うのか、すごく楽しみです＼(^o^)／ (2018年9月11日 17時) (レス) id: 52872926f5 (このIDを非表示/違反報告)
橙空(プロフ) - ちょこさん» リクエストしてくださりありがとうございました！ちょこさんのアイデアのリクエストで、楽しくこの小説を書くことができています！更新が遅いですが、きちんと書ききるつもりなので、頑張ります！ (2018年9月11日 13時) (レス) id: 8618996bea (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 遅れてしまってすみません、あのときリクエストさせていただいたちょこです！リクエストを書いてくださり、本当にありがとうございます！いつも楽しく読ませていただいています。更新頑張ってください、応援してます！ (2018年8月15日 0時) (レス) id: 41ca308e38 (このIDを非表示/違反報告)
橙空(プロフ) - moaiさん» コメントありがとうございます！更新が不安定になってしまっていて申し訳ありません...。頑張ります！ (2018年7月31日 12時) (レス) id: 8618996bea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：橙空 | 作成日時：2018年4月16日 22時
