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もう半泣きで、ぴったりと私の腕に引っ付いてひょっこりと玄弥くんを見つめる蜜璃ちゃん。
「はい玄弥くん。どうぞ」
すると彼は何度か目を逸らしてばつが悪そうにした後、
「不死川、玄弥、です。よろしくお願いします、甘露寺、さん」
ボソボソとだが確かに言った。
お顔は真っ赤。
言えんじゃん。
なんだ、ちゃんと言えんじゃん。
まあほら、君が挨拶言えなかった理由、蜜璃ちゃんが可愛すぎて拗らせたからだもんね。ウブで可愛いよ。
左手で蜜璃ちゃんの頬を、右手で玄弥くんの、本当は頭を撫でたかったけど惜しくも届かなくて頬を優しく撫でる。
「はい、よくできました」
左手側、涙が引いて最早自分から私の手にすりすりしてくる19歳少女
小芭内にもやってあげな。
右手側、顔が真っ赤になり
「からかうのは、やめて、下さいよ、、、」
と言いながらながらも自分からは動かずやられっぱなしの16歳少年
お前実は嬉しいだろちょっと。
嫌だったら避けるもんなあ。
「、じゃあ行っといで。また屋敷か、里のどこかで会おう」
兄に赦してもらうために頑張ってきた君の旅路は
まだまだ長いし過酷だから。
後から炭治郎も来るけど仲良く癒されておいで。
そのあと予定通り炭治郎ともすれ違い、玄弥くんがお先にいるよと伝えて私たちは降る。
ここではもう、無視されたと嘆く蜜璃ちゃんはいない。
ご機嫌で、美味しいご飯だ〜〜!とるんるんなの。
ただべったりと、がっしりと腕組まれてホールドされてるけど。
私の左手は蜜璃ちゃんに取られて使えないけど。
ご飯に気を向けすぎてる蜜璃ちゃんをなんとか誘導して、鉄地河原さんのところに訪ねる。
「おお、よく来なさった。久しぶりやな」
相変わらずミニキャラよな。
「お世話になってます。鉄珍さんもお変わりないですね」
「当たり前やろ。そこのお嬢ちゃんのための刀と、下の子育成、やることは山程あんねん。まだ仏にはなれんよ」
「鉄珍さまったらまたまた〜〜!」
「おうよ、あと月神のお嬢ちゃんにはたまにお世話になんねんな、ほんまアリガト」
「とんでもない。私たちはあなた達のお陰で強くなれてますから」
結構盛り上がって親しく会話していると、鉄穴森さんが申し訳なさそうに割って入る。
「、申し訳ありません、、、甘露寺様の刀は順調に仕上げているのですが、、、月神様の刀はいかんせん鋼鐵塚が姿を暗ませておりまして、、、私1人で仕上げてもよろしいでしょうか、、、」
「あー、そうだった。あの人しばらく出てきそうにないからな。是非お願いします」
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ハク(プロフ) - 無気力人間Aさん» Aさんはじめまして、コメントありがとうございます!そんなに褒めてくださって嬉しすぎます〜〜!!励みになります!がんばってお話進めて行きますのでこれからも夢主ちゃんの旅路を見守ってあげてください! (2019年11月19日 13時) (レス) id: 0ebe25b1eb (このIDを非表示/違反報告)
無気力人間A(プロフ) - コメ失礼します!小説に入り込みすぎて見つけてから今までぶっ通しで読んでしまいました、、ほんとに面白くて好きです!文と文も程よく間が空いていて読みやすいです!!とてつもなく続きが気になります、、更新頑張ってください! (2019年11月19日 3時) (レス) id: 59ffb7dac7 (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - あさん» あさんはじめまして!コメントありがとうございます〜〜!!とても嬉しすぎる言葉です、、!最近忙しくて更新難しいんですけどこの後もお話続きますので良ければご贔屓お願いいたします! (2019年11月1日 23時) (レス) id: 0ebe25b1eb (このIDを非表示/違反報告)
あ - すごく面白かったです(^^)、全部好きでシリーズの初めから一気読みしてしまいました…、これからも更新楽しみにしてます (2019年11月1日 18時) (レス) id: 87b58a18e6 (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - Nonさん» のんさんありがとうございます〜!!めちゃめちゃ励みになります!マイペース更新になってしまうんですけどどうかご贔屓ください( ; ; ) (2019年10月5日 20時) (レス) id: 0ebe25b1eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハク | 作成日時:2019年7月29日 0時