少し離れて知らない造語出来てるときってあるよね ページ34
読みが当たっていた。
つまりはそういうことか。
｢イーピン、これかけてからランボ見れる｣
イーピンは頷き、眼鏡をかけてからランボに向き直った。
｢ブロッコリーのお化け、違う！｣
｢だろ？謝る言葉はごめんなさい、だ。言える？｣
出来るだけやさしくイーピンを見つめる。
｢ごめんなさい｣
少々舌足らずではあるもののしっかり言い切ることができた。
｢えらいえらい。イーピンは良い子だね｣
イーピンを軽く撫でて褒め、ランボの方を向く。
｢ほらね！ランボさんぜんぜん悪くないもんね！｣
次はお前だ、と言いたい言葉を呑み込み、極力優しい目で見る。
こいつ、罪悪感に駆られるタイプじゃなく開き直るタイプだった。
｢ランボ。お前自分がなにしたかわかってるかな？｣
｢爆弾やった！｣
｢その爆弾をディノさんが飛ばさなかったらどうなるかわかるか？｣
｢死ぬ！｣
なにこいつ、思考が読めない。
｢…死んだらどうなっちゃうかな？｣
｢死ぬくらい問題ないもんね！｣
｢ランボ、世の中には殺人罪ってのがあってね、人殺しちゃうとね｣
こういうやつには例をだすのが適役だったはず。
子供な上に我が儘なら母とか父とかの話題を出せば一時的には聞いてくれるはず。
｢うん｣
｢もうお姉さん…ママンに会えなくなっちゃうよ？｣
｢やだ！｣
ランボは泣きそうな顔で否定する。
｢ママンは大事？｣
｢うん｣
｢じゃあイーピンにごめんなさいしようね｣
｢ごめんなさい｣
ランボはイーピンの方を向き、謝った。
どこか違うと言えば確かにそうだが、まずは目の前の相手へ謝らせてから。
幸いディノさんがなんかやったと思っているし、ディノさんのファミリーであれば多少は甘んじてくれる。
次の日にはまた同じことをすると思うが、それはもう範囲外だ。
｢ランボも謝れて偉いね。じゃあ折角だし、本当に強くなる方法を教えてあげよう。良いな？
真の強さと言うのは、ただ勝つだけじゃなくて相手に戦いたくないと思わせることだ。
な、喧嘩はしても良いが周りに迷惑はかけないで最後は仲直りするんだぞ｣
きっちり言い聞かせると元気の良い返事が返ってきたので、もう一回撫でる。
無垢な子供って何でこんな可愛いんだ？
俺が汚れてるからか？
｢よくそいつ手懐けたな｣
｢3〜5歳児だろ？次にの日にゃ忘れてるさ｣
冷静に考えるとなに無益なことしてたんだろな、俺。
｢あ、そういや初音、今日は泊まってけよ｣
｢俺家隣なんだけど｣
タイトルの大喜利そろそろ尽きてきた→←ディノさん、あんたを啓蒙してやるよ
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作者名：菫青 | 作成日時：2019年9月18日 19時
