百七十八粒 ページ35
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あれからというもの、私たちの毎日はどんどん忙しくなっていった。
第1公演目の福岡公演を終え、北海道、宮城と公演を終えていった。
そして、明日は兵庫でのライブが迫っていた。
兵庫は昔住んでた大阪の家からも近くてよく遊びに行っていた。
そして今私は何故かお外でのーんびりとお散歩していたのだった。
…なんか、自由に遊んでいいよって言われて。
そう言われても困るんだけどなぁ。
「Aちゃんの貴重な夏の時間を潰してしまっているのは申し訳ない…」
「折角若いのに…」
などなど言われてしまい。
彼らは準備があるし、1人でこうしてぶらつくことしか出来なかった。
懐かしくはあるけども。
そんな中、少し涼しい風が吹いているところまで来た。
街からバスでちょっと外れたところまで来てお散歩していた。
川だ。
なんだか前にも来たことがあるような気がした。
川辺に座って少し水に足をつけてみる。
冷たい水に足を擽られた。
そんな時、私の名前を呼ぶ人がいた。
「A?どうしてここにおるん?」
振り返ると声の持ち主であるお兄ちゃんが立っていた。
「あ、お兄ちゃんこそどうして?」
それほど時間が経っていたのであろうか。
彼は「リハが終わってなー」と言いながらこちらに近づいて来る。
私もそんな彼に近づいた。
そんな時。
ズルッ
私は川辺の泥濘に足を取られてしまった。
「うわっ」
1ミリも可愛さを感じられない声が出る。
最悪、これじゃ汚れる。
と思いながらも体が倒れていくのを感じた。
しかしなかなか体は地面にたどり着かない。
それどころか肩に支えられてる感覚を覚えた。
顔を上げるとお兄ちゃんが私の体を支えて居てくれていた。
「ほんと、変わらんなぁ」
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莉犬猫 - ななもり。さんだけidでてます (2022年6月18日 20時) (レス) @page43 id: a2185c14b6 (このIDを非表示/違反報告)
めーたん - 王子様を選ぶ所で選べないキャラがいたのでそのストーリーをみたいです! (2022年1月22日 9時) (レス) @page43 id: 0f93307700 (このIDを非表示/違反報告)
ツッツ〜 - なーくんのしかlD出てきません… (2020年8月18日 2時) (レス) id: 98be095f42 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - あと、何か最後の誰を選ぶ?みたいな所で紫の王子以外のID出ていませんでしっ… (2020年7月17日 6時) (レス) id: a7dddc0f96 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - 完結おめでとうございます! (2020年7月17日 6時) (レス) id: a7dddc0f96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゅうく | 作成日時:2020年4月19日 13時