こたつ ページ1
まだまだ冬だ。外では明け方からしんしんと降り続く雪が、窓に影を落としている。
「あー・・・ぬくー」
明るいテレビの音声が流れる部屋、炬燵の中にその声の主、Aがいた。
暖かそうな毛布を羽織り、蜜柑を頬張っている。
「カシムはあんた、そんな所にいて寒くないの?」
Aは、同居人であり恋人でもあるカシムに、呆れたように。しかし少し心配しているのか、ベッドの上で布団も掛けずに横になっている彼にそんな言葉を投げ掛ける。
「いや、別に寒くはねーよ」
カシムは、ぶっきらぼうにそう答える。しかしそうは言っても、Aにはやはり寒そうに見えたのだろう。もぞもぞと炬燵から這い出て、カシムに近づく。
「何だよ?」
カシムは、炬燵に入っていたせいで、少し赤らんでいる恋人の頬に不覚にもドキドキしてしまい、少し戸惑いながら問いかけた。
「んー、こういう事。ちょっと恥ずいけど特別なー」
Aはカシムの背後にまわると、彼をぎゅうーっと抱き締めた。
「あったかいでしょ?」と言わんばかりの期待した笑顔で見つめられ、カシムは思わず噴き出してしまった。
「ぶっは、何やってんだよA」
「え、暖かいっしょ。カシム寒そうに見えたし」
そんな愛らしい恋人の行動に、やはりカシムの口元は綻んでしまうようで、思わず頭に手を伸ばし、わしゃわしゃっ、と、多少乱暴にAの頭を撫でた。そして、
「お前はこっち」
と言うと、自分の太股をぽんぽん、と軽く叩いて見せた。Aは、すぐに意図を察したのか、そこに座る。
「お前は天然カイロだからなぁ」
「なにそれー」
Aは、肩に腕をまわされ、少し自分に寄り掛かってくるカシムの程よい重みが、何より彼の鼓動。温もりが心地好いのか、とても幸せそうだ。
一方カシムも、やはり小さくて抱きしめやすいAの温もりを感じて、幸せそうな笑みを浮かべている。
「眠くねーか?」
「眠いー」
「このまま寝ちまうか」
「ん・・・。そうしようー」
〜そんな幸せな、恋人同士の1ページでした〜
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死神dhiku - リア充滅べ!!と言いたいが!カシムだから許す!!続き頑張ってクダサイ!! (2014年11月8日 22時) (レス) id: 639fc5c6c6 (このIDを非表示/違反報告)
まぎ - リア充だぁガクガクブルブル私は非リアだぁ (2014年2月9日 13時) (レス) id: ada9108775 (このIDを非表示/違反報告)
(成・ω・松)(プロフ) - あーりんさん» うあ、ありがとうございます!頑張りますー! (2014年1月9日 21時) (レス) id: abec2b29a0 (このIDを非表示/違反報告)
あーりん(プロフ) - ふぉぉぉう… ほのぼのぉぅ… 続き頑張ってください!! (2014年1月9日 20時) (レス) id: 713f2810c3 (このIDを非表示/違反報告)
(成・ω・松)(プロフ) - 心愛さん» ひゃああ有難うございますううwww頑張ります! (2014年1月9日 9時) (レス) id: c4fe6cabc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:(成・ω・松) | 作成日時:2014年1月8日 2時