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ロー達がキナン島に着いてから四日が経ち、あともう少しでログがたまりそうだという時に問題が起こる。
只今ローは「本を見て来る」と言って本屋に向かった為、Aはシャチ、ペンギン、ベポ達と一緒に行動している。
「いやー、この島は何か平和だなー。海賊少ないし」
『シャチ、私達海賊だよ』
そんな風に他愛も無い話をしていた。
「キャーーーッ!!」
「「!」」
おそらく小さな女の子だと思われる悲鳴が聞こえた。
「そう遠くなさそうだよ!」
声のした方に駆けつけてみると、ガラの悪そうな男達が小さな女の子に剣を振りかざしていた。
今にも振り下ろしそうだ。
「誰か...っ!助けて!」
ペンギン達がふとAのいた所を見やれば、もうそこにはおらず男達の方へ凄まじいスピードで飛び出していた。
その目は何も移さない。生物兵器の時のただ人を殺し続ける目だ。
「A!殺すな!!」
ペンギンは思わず叫んだ。
Aは確実に相手を殺せるだろう。
あんなに小さな子に、目の前で命が失われる瞬間など出来るだけ見せたくなど無い。
Aにペンギンの声が届いた。
その言葉が女の子に対する優しさが含まれていることを感じ取った。
男の頭を狙った蹴りが、一瞬速度を落とした後に叩き込まれた。
本来ならば首が簡単に飛ぶ一撃だろうが、男に当たった蹴りは男を盛大に吹っ飛ばしたものの殺してはいない。
Aに続いてペンギン達が周りにいた男達を倒した。
『大丈夫?』
「あ...助けてくれてありがとうございます」
女の子の恐怖に震えていた瞳は、今では驚きに開かれている。
「父さんや母さんはどこにいるんだ?」
「あの、仕事で後一週間程帰ってきません...」
シャチは早くこの子を親元に返そうとしたが、どうしようもなく困ってしまった。
またさっきのような奴らに捕まったら大変だと。
「名前は何ていうの?」
「キラです」
『キラちゃんは家に一人だけなの?』
「はい...」
その時、Aが少しうーんと唸った。
『ねぇ、この子の親が帰ってくるまでの一週間、船に乗せてちゃ駄目かな?』
「一週間なら、時間的には問題ねェと思うけど、船長に聞いてみない限りはな...」
Aはキラのことを思いやった。
いわゆる"思いやり"だ。
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おナス(プロフ) - 美香さん» 楽しんでもらえたようで良かったです!シリアスはやっぱ苦手です...(後ピンクっぽいのとか)(汗)コメントありがとうございました! (2017年10月16日 23時) (レス) id: 14cb722bd4 (このIDを非表示/違反報告)
美香 - 読んでいて涙が出てきました。有難うございました。ロ―。格好良すぎです (2017年10月15日 23時) (レス) id: e055274691 (このIDを非表示/違反報告)
おナス(プロフ) - ゆーじさん» 無事復帰できたのはみんなが私に温かさをくれたからです!!ゆーじさんもその一人です!本当にありがとうございました!予測変換...恐るべし...!! (2017年5月31日 22時) (レス) id: 14cb722bd4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーじ - 最後の最後でカッコ悪い予測変換の罠…完結おめでとうございますだよー!!はずかしー!! (2017年5月27日 10時) (レス) id: f6a5d4b00c (このIDを非表示/違反報告)
ゆーじ - おナスさん» 還元おめでとうございます!!うわああー!!ラストが語りで綺麗だったよ!!輝も勿論見るよ!!あれはテンションあがるから好きだよ!!知りたがり、本当にお疲れ様でしただよー!!途中大変だったよね…更新停止しちゃうかと心配だったけど書いてくれてありがとう!! (2017年5月27日 10時) (レス) id: f6a5d4b00c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おナス | 作成日時:2017年3月18日 0時