お祈り ページ22
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私たちは囲炉裏の燃えさしにゴザを巻いて紐で結んだ物を何個も作り、火をつけて真ん中の窓から外へ投げ捨てた
谷垣「おばあちゃん、カベを壊してごめん。」
谷垣「必ず戻って直すから...」
するとフチが谷垣ニㇱパにお祈りをした
フチ「
谷垣「イナンクル、おばあちゃんは今なんて...」
『神様に谷垣ニㇱパを守ってくださいとお祈りをしました。』
オソマ「谷垣ニㇱパ...」
オソマ「リュウが安心するから寝るとこに隠しておけってアシㇼパが...」
谷垣「まさかそれは...」
谷垣「二瓶鉄造の単発銃!!」
谷垣「ありがとうオソマ。」
谷垣ニㇱパはオソマちゃんから銃を受け取った
『谷垣ニㇱパ、どうかご無事で...』
谷垣「嗚呼...行ってくる。」
谷垣ニㇱパは私の頭を撫でると
フチが開けた壁の穴から外へ出て行った
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谷垣ニㇱパが外へ出て行ってしばらく経った頃
私は再び双眼鏡を窓の外に覗かせた
『撃たれない...』
どうやら狙撃してきた軍人さんは既に立ち去っているみたいだ
オソマ「イナンクル...谷垣ニㇱパ...」
『オソマちゃんは谷垣ニㇱパが心配なのですね。』
オソマ「うん...」
『大丈夫ですよ。』
『谷垣ニㇱパならきっと戻ってきますから...』
『帰ってくるまで一緒にここで待っていましょう?』
オソマ「うん...!!」
今夜は私もここに泊まろう
皆で谷垣ニㇱパの帰りを待つんだ...
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-翌日-
谷垣「イナンクル!!オソマ!!おばあちゃん!!」
『谷垣ニㇱパ!!』
オソマ「谷垣ニㇱパ!!」
無事に谷垣ニㇱパがコタンへ帰ってきた
良かった...
オソマちゃんは一目散に谷垣ニㇱパの元へ走った
フチも安心したのか表情が柔らかくなっている
『谷垣ニㇱパ、お怪我はありませんか?』
谷垣「ああ、大丈夫だ。」
オソマ「谷垣ニㇱパ、心配した...」
谷垣「もう大丈夫だぞオソマ。」
谷垣ニㇱパはオソマちゃんの頭を撫でた
谷垣「イナンクルもありがとうな。」
『いえ、私は何も...』
本当に谷垣ニㇱパが無事で良かった...
谷垣「おばあちゃん...」
フチ「?」
谷垣「頼みがあるのだが...」
谷垣ニㇱパの頼みとは...
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作者名:檜枝 | 作成日時:2020年3月9日 22時