[黄名子ちゃん]菜花黄名子なんて、大嫌いだ。[嫌いな人へ]～Ω3兄弟の逆襲(嘘)～!4! (ページ32)

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私165 ページ32

…独裁者、ねぇ。

今後のストーリーでは、確か普通に和解できたんだと思うけど…
…確かに、法とかで裁かれてもおかしくはないよね。
物を沢山壊してきたんだから当然といっちゃ当然か。

…でも、それでも……

…あー、もう何も考えたくないー!!
仕方ない、別の本読もう!!

『＿＿＿明るく、周囲に尽くしてきたつもりだった。それなのに、何故か嫌がられた。
好かれる事までは望まない。普通に接して欲しかった。それなのに、悪者にされた。
ほんの少し醜い感情を持っただけで突然仲間という輪から弾き出されるなんて、面白い冗談だと思わない?
好きな人に好かれたいと思っただけで、気持ち悪がられたり嫌がられたりするなんて、嫌な世の中だと思わない?
どうして私ばっかり＿＿＿』

と、そこまで読んだ所で紙が落ちてきた。

…正直言って、本の内容が心当たりがありすぎて凄く申し訳ない気持ちになった。
＿＿＿キャラヘイトや、キャラ改悪といったジャンル。
現在、どんなに好きなキャラでも、昔は大嫌いだったから、勿論読んでた。
だからこそ、罪悪感がまだあって。
これ以上読みたくはないから、紙切れを手に取った。

『子供の国の子供達は、大人の国には入れない。
本は大人の国にしか無いのに、なんでここに本があるんだろうね?』

何故かは分からないが、面白いおもちゃでも見つけた時のような表情のSARUで脳内再生された。

…ってこれ、つまり作ったのかもしくは盗んだのか…

…でも、あれ。
なんでこんなもの、作れるの。
まるで、私の危惧していたことだとか、消したい過去だとか、そういったものをピンポイントで抉ってくるような、そんな本。
これは偶然?でも＿＿＿＿＿

もう1度紙切れを見た。
どちらともとれない妙な違和感が、心の中を緩く掻き乱す。

……私は紙を元の位置に戻し、本も戻した。
所謂、知らないフリである。
これ以上見たら、変になりそうだ。別のものを見よう。
そう思って、私は本棚に背を向けた。