[黄名子ちゃん]菜花黄名子なんて、大嫌いだ。[嫌いな人へ]～Ω3兄弟の逆襲(嘘)～!4! (ページ33)

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フェーダ166 ページ33

今まで色々なものに裏切られてきたし、もうほとんど慣れていた。
信用なんて言葉は僕には必要無い。何の価値も無い。

信用したら、した分だけ傷つく。
そんな事は、分かっていた事だ。

分かっていた、事なのに。

＿＿＿ねぇ、フェイ。

結局君も、僕達を裏切るんだね。

支援者Xも僕達を裏切った。
やっぱり、大人は信用できない。
＿＿＿信用しちゃいけないんだ。

鋭利な物で突き刺されたような痛みが、胸の奥にじわりと広がった気がした。

それに僕は気付かない。
気付きたく、ない。

だから、平気なふりをして、フェイに背を向けた。

「そういえば」

フェイが立ち止まる気配がした。
そのまま留まってくれれば、なんて。絶対に誰にも知られたくない本音。

「Aが、君に謝りたいって言ってたよ。
叩いてごめん、だってさ。

それだけ」

それを言い終わるとまた歩き出す気配がして、ワープ音がした。

振り返っても、勿論誰も居ない。
この部屋に、ただ独り。

知らないうちに、歯ぎしりをした。

…いつかきっと、Aも向こう側へ行ってしまうのだろうか。
そうなるくらいなら、いっその事壊してしまいたい。

そうならないように、大切にしないといけない。
大丈夫、彼女が部屋に居る限り心配無い。
僕が、守ってあげる。

そうすればきっと、彼女は僕達を裏切らないから。