私164 ページ31
部屋に戻された私は、また部屋に閉じ込められた。
「…あー…まじか。
やっと誤解解けたのにぃいいぃ…」
私はベッドから動く気になれず、そのままごろごろと転がり続けていた。
そして、再度天井を見上げると、ゆっくりと溜め息を吐いた。
数分前の事が思い出される。
ここまで強引に連れてきたSARUは、用事がある、とすぐにどこかへ行ってしまった。
一応託けは頼んでおいたけど、言ってくれるかな。
…こういうのは、自分で言うのが良いんだけど…
でも、私はきっと次の試合が終わるまでは出られない。
なら、頼むしかないよね。
「…あー…暇だ。
何か面白い物無いかなー」
そう言いつつ、部屋を漁る。
そういえば、ここには結構長い間軟禁されているというのに、ろくに部屋の中見てなかったなー…
…おっ、何冊か本がある。
見てみようかな。
『___力のある者が頂点に立てば、たとえそれが独裁的であっても力のある国をつくる事ができる。
だが、指導者は破滅的な最期を迎えるだろう。
特に、独裁的だった指導者が力を失うと、残酷な最期を迎える事が多い。
例をあげるとすれば___』
「何これ暗い。」
私は本を閉じた。
ぱたん、という音が響くのとほぼ同時に、私はベッドに寝転がった。
何が嫌で独裁者の最期とか知らないといけないのさ…
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ちょこ(プロフ) - あんずさん» うわああああ見られてたああああああ!!! …ありがとう (2015年1月2日 22時) (レス) id: c846c5f724 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - ちょこらしくて面白い! (2015年1月2日 22時) (レス) id: 8a9cfbb107 (このIDを非表示/違反報告)
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