私144 ページ11
明らかに自爆(?)して混乱していると、彼はこちらに冷たい目を向けて言った。
「ちょっと黙ってくれるかな。」
私はその目には弱いもので、すぐに足が震えて、何も言えなくなってしまう。
その威圧感のせいか、周囲も一気に静まりかえる。
「帰ろうか。ねぇ、A」
そう言って無理矢理私の腕を掴むSARU。
…痛い。それだけ怒っている証拠だ。
私は、後ろを振り向いた。
怖くて怖くて、仕方なくて。
あの時と同じように、また、助けてと言った。
…声には、ならなかった。
「ほーんと」
静かな中で、いきなりベータちゃんのつまらなさそうな声が響いた。
皆の視線が一気に集中する中、彼女は拗ねたような顔をしながら、それでもしっかりとSARUを見据えて言った。
「貴方ってば、乙女心が分かっていないんですねー。」
それに対して彼は高圧的な笑顔で返した。
「能力が目覚めてからというもの、他人の事なんて考えている余裕が無かったものでね」
そんな邪険すぎる空気のまま、私は連れて行かれた。
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ちょこ(プロフ) - あんずさん» うわああああ見られてたああああああ!!! …ありがとう (2015年1月2日 22時) (レス) id: c846c5f724 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - ちょこらしくて面白い! (2015年1月2日 22時) (レス) id: 8a9cfbb107 (このIDを非表示/違反報告)
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