キミとのキセキ (ページ25)

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でも、Aはもともと運動もできて頭も良くて可愛くて優しくてこの世のものとは思えないほどの秀才だから授業中教えることなんか本当になくて。

だから、毎日予習復習してAが困った時いつでも助けられるようにしてた俺の努力はAのためにはあまり役に立たなかった。

で、俺らは1番後ろの席だったから先生の目を盗んでAと手紙交換したりもしてたのよ。

で、最終的にその手紙は俺が全部もらってたから、俺の部屋には可愛いAの字が沢山ある。

　

でも、なんか授業中に隣の人と意見を交換しましょう、みたいなことを先生に言われた時は堂々とAと話せて心底幸せだったんだよね。

こそこそ話さなくていいし。
堂々としてられるの最高だよ。

他の奴らは、女子と話すのやだみたいに思ってたらしいけど、俺はAと話せるから。

…ハッピータイムだったね！！

…Aの考え方はとっても優しくて素敵だし、聞けば聞くほどいいなぁ、って思えて、全人類みんなそういう考えになればいいのに、って思うくらい。

で、いつ頃だったかなぁ。

多分中2くらい？

Aが伊達メガネをかけるようになったんだよね。

……本当、初めてメガネ姿を見た時、死ぬかと思った。可愛すぎて。

あ、中2も同じ出席番号だったし、同クラでまた幸せだったよ。

その日は特に少し自信なさげにもじもじしていたAが可愛すぎてキスしてハグしたくなったけど、そこは我慢。

「A、めちゃくちゃ似合ってるよ。」

それだけ伝えた。

その日の俺はだいぶテンションがおかしかったような気がする。

…でも、平和な日々はそう長くは続かなかったんだ。

中2の2学期くらいからだったかな？

……なんか、少しずつだけどAに避けられてるような気がして。

最初は気のせいかな？って思ってたんだけど、段々頻度も多くなってきて、それが気のせいじゃないという真実の壁にぶち当たる。

…本当、Aに避けられてるって分かった時俺まともに寝れなかった。

俺とAは毎朝学校に一緒に行くことが日課だったのよ。

避けられてる期間もAと朝は一緒に学校に行けてたことがなんとか俺のこと救ってくれてた。

毎朝お互いの家の前の柱で待ち合わせで、2人で仲良く学校まで行っていたの。

…でもある日、

急にだよ？

Aから

「もう私と関わらないで。」

って拒絶されたんだ。