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「あのね、Aちゃんが俺に、潤に新しい彼女を作ってあげてって頼んできたのは本当なんだ。でも俺、納得できなくて、なんでって聞いたんだよ。そしたらAちゃんね、どうしても帰らなきゃいけないって、行かなきゃいけないからって言うんだ」
雅紀が俺の目を見ながら、静かに話し始めた。
「いなくなる理由は、どんなに聞いても教えてくれなかったんだけど・・・潤には話してくれた？」
いなくなる理由・・・
そう言えば俺も聞いてない。
「聞いてない」
「そっか・・。でね、自分がいなくなっても潤が寂しくないように、潤が笑顔で暮らせるように、潤のこと幸せにしてくれて、潤をずっと笑顔にしてくれる彼女を見つけてほしいって言われたんだ」
なんだよそれ。
なんなんだよそれ。
「犬のAちゃんがいなくなった時みたいに、悲しそうに泣いてる潤にしたくないって言われて、俺もあんな潤はもう見たくないって思っちゃって。・・・ごめん。潤の気持ちも考えずに、軽率だったよ」
そう言って、俺に頭を下げる雅紀を、もう怒ることはできなかった。
それでも、やっぱり納得はできなくて、雅紀に言葉をかけることはできなかった。
黙り込んでしまった俺たちの空気を破ったのは
「で、俺が言いたいのは二人ともそこじゃねーだろってこと」
「「え？」」
雅紀と一緒に翔さんを見つめる。
「雅紀も犬のAちゃんがいなくなった後の松本のことを見てるから、Aちゃんがいなくなったら、またあの頃の松本に戻るんじゃないかって、Aちゃんの言葉をそのまま鵜呑みにしちゃったのは、まぁわからなくもないけど、素直過ぎだっつーの。何本当に彼女作らせよーとしてんだよ」
「え、え、どういうこと？」
「松本は、わかんない？」
翔さんからの問いかけに答えられない。
「Aちゃんが何で松本のところからいなくなんのか。それはわからないけど。でもAちゃんは、自分がいなくなった後も、松本に笑顔で過ごしてほしかったんだよ。
Aちゃんの知識と経験の中で、それがイコール彼女を作るってことだったってだけだ。
つまり、Aちゃんがいなくなった後も、ちゃんと悲しみに沈んだりしないで生きていくよって、Aちゃんに教えてやればそれでいいんだよ。
Aちゃんにとって重要なのは彼女云々じゃなく、松本の笑顔なんだから」
俺の、笑顔・・・？
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ちな(プロフ) - ホクさん» ホクさん。お返事遅くなってごめんなさい。嬉しいお言葉をたくさんありがとうございます。楽しんでいただけたようですごく嬉しかったです。 (2021年4月14日 13時) (
レス) id: c148e10e11 (このIDを非表示/違反報告)
ホク - とても感動しました。他にはないストーリーだったのでとっても面白かったです！ (2021年3月29日 9時) (レス) id: 4442ae36ba (このIDを非表示/違反報告)
ちな(プロフ) - ゆーみんさん» ゆーみんさん。お返事遅くなってごめんなさい。いい作品と言っていただけて、本当に嬉しいです。元気出ました。ありがとうございました。 (2020年5月26日 18時) (レス) id: 39df0fabf1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみん - 泣けてしまいました！凄くいい作品です！違う作品でも頑張ってください♪ (2020年4月28日 9時) (レス) id: b7e3681104 (このIDを非表示/違反報告)
ちな(プロフ) - rikapika18さん» rikapika18さん、はじめまして。めちゃくちゃ感動したとか、私の方がめちゃくちゃ感動で、すごく嬉しかったです。楽しんでいただけたならよかったです。本当にありがとうございました。 (2019年10月26日 0時) (レス) id: 39df0fabf1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちな | 作成日時：2019年6月14日 0時
