【名前変換オリジナル】先生こーりゃくっ！！

6話 ページ8

前言撤回。どんだけニコニコしてても彼女できねぇわこの人。
…と今思っているのには訳がある。

「腰高えっつってんだろ！もっと下げろ！！」

凄まじい怒鳴り声に、一緒に練習やってる男子もびびっている。
怖いよー！！帰ってきておじいちゃん先生！！
ディフェンスポーズ一つでこんなにキレることないじゃんかー！

「きーちゃん〜、足がつらいよー！」
「頑張れ」

助けを求めてきた心愛に短く返事をする。
しょうがない、だって私も辛いから。
足を開いて腰を落とした姿勢で、後ろに下がったり横に移動したりする練習。

だけどこれだけで弱音を吐いている私たちは甘かった。
その後の「タッチラン」っていうのがマジでやばい。
決められたラインまで走って手をついて、ターンしてまたスタート位置まで全力ダッシュ。
そんで次はさっきより一つ遠いラインを目指してダッシュ…の繰り返し。
24秒以内に最後のラインを通れなければ体育館一周。
鬼か！！！

「A、優璃ー…はい他の3人走ってこい」

間に合った人はゴールについた順に名前を呼ばれる。
つまり私は今回一番だ。…まあ短距離には自信あるからね。

私と優璃以外の女子は誰も24秒で戻ってこなかった。
…男子はまあまあいたけどね、速いやつ。
特に結城なんかは割と余裕そうにしている。爆発しろ。
…ちなみに私の体力では2本目以降から完全にボロボロだった。

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