125 地獄の鍛錬 ページ33
そして 小鉄は 俺の言うことができるようになるまで
食べ物を与えない と言い
地獄の鍛錬が始まる
小鉄少年は元々毒舌である
父を亡くしたためにションボリして
毒舌も鳴りを潜めていたが
時透襲来により 完全復活した
さらに小鉄少年は分析が得意であった
その優れた分析力故に自分の技術力の低さを
正確に捉え 絶望していた
十歳という若さで…
未来があるのにも関わらず
つまるところ怒りというものは
人を突き動かす原動力となる
小鉄は全力で炭治郎の鍛錬を手伝った
時透には教えなかった
絡繰人形の動きの型を変えたり
得意の分析力で炭治郎をサポートした
つまり 絡繰は持ち主と二人三脚なのだ
時透は結局 時間を無駄にした
竈門兄妹はその優しさ故に
小鉄が協力に値する人間だと判断されていたのだ
鍛錬開始から5日
全く動きに対応出来ない炭治郎に
今日も小鉄は厳しかった
飯抜きは本当に続いていた
分析力が高い小鉄だが
しかし 剣術の教え手としてはド素人
どのくらいが人間の命の限界か存じないため
訓練がエグかった
炭治郎が言われた通りできなければ
水も食糧も与えないという暴挙
水を飲まなければ人間は三日程で真面目に死ぬ
無知故の純粋なる暴挙
途中 雨が降ったため 炭治郎の命は繋がったが
恐ろしい程の運動量の中
ほぼ絶水 絶食 絶眠
炭治郎 三途の川を渡りかける
何とも言えぬいい気持ちで橋の上を歩いていたが
空腹でめまいを起こし 川に落下
皮の中は暗く重たかったが
何やら温かい 人の手にもぎもぎと
揉まれているようだった
ふと水底を見ると何かが光っていたので
もぎもぎされつつ掴みに行った
不思議なことにこの光る石は
水の中でも匂いがしたという
そして 絡繰人形を相手にその匂いを見つける
隙の糸とは違う匂い
その匂いは 次来る攻撃の匂いだった
そんなこんなで 7日ぶりの食事にありつくことができ
炭治郎は覚醒した
動作予知能力を獲得
匂いにより相手が次
狙ってくる場所がわかるようになった
隙の糸よりも早い段階でこの匂いは来る
これは未だ体が未熟で
反射や反応が柱よりも遅い炭治郎が
彼らに匹敵する動きをするための協力な武器となる
ふと 炭治郎は問いが浮かぶ
「禰夜はどうだったんだ?」
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作者名:癒姫 | 作成日時:2019年8月24日 12時