(陸)またですか? ページ11
「鬼殺……隊」
うん、これは知ってる。鬼殺の剣士で組織されてるやつだ
まぁ
でもさ、確かに“ヒトを助けたい”とは言った気がするけど まさかまさか!同じ職場を紹介されるとはね!!
予想外だよ!?鬼に言っていいやつじゃないよね絶対
「────いや無理無理、絶対無理だって!?
これは鬼を斬る前に私が斬られるやつだろう!他の隊員に!やだよ怖いよただ死にに行くようなもんじゃないか!」
なんて二択だったんだ……今斬られるか 後で斬られるか?
どちらを選んでも結局待ち受けるのは『死』
くっそぅ やっぱりさっさと逃げるべきだった
………いや今からでも逃げるべきじゃないか?
二人ともさっきより気が緩んでるみたいだし
じゃあさっそく! ってことで駆け出そうとしたんだけど─
だ け ど
「ふぇ……?」
足に力が入らなかった
────違う、足だけじゃない
(なん…で?力………入ら…な、い?)
全身だ。まるで動かし方を忘れたかのように
体が言うことを聞かない
ガクッ と膝の力が抜け
ろくな受け身も取れないまま床に倒れ込む
(え、また?またなの??)
この流れ 二度目だよね
なんでこう大事なときに力尽きるのだろうか
………愚痴ってもどうしようもないか
体が動かないのならせめて、と狭い視界の中
必死に目を動かす
すると目の前広がっていたのは床の木目と、それを濡らす私の血。
───────血?
その意味を理解したとき、サァッと血の気が引いていった
(なん、で
斬られた腕の血が止まってないんだよ)
これじゃあまりにも再生が遅すぎる
………いや前はもっと早かった気が……あ、れ?
前っていつだっけ?
ダメだ 思考が、上手くまとまらない
視界はぼやけるし、音なんてずっと遠くで響いてるかのように聞こえる
──自分だけ世界から取り残される感覚
いや、きっと逆だ
これは
『体が世界を拒んでいる』
(………似てる あのときと。
町で血鬼術を使った後の──
───────眠りに落ちる感覚と)
残り僅かだった力を使い果たした私は
そっと 重い瞼を閉じた
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心(プロフ) - とっても面白いです!続き楽しみにしてます! (2019年8月14日 15時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
槐(プロフ) - しお。さん» そうですね、蜘蛛山を(主に戦闘シーンを)書ける気がしなかったので順番を変えさせていただきました。わかりづらくてスミマセン (2019年8月13日 3時) (レス) id: 3f852bffb3 (このIDを非表示/違反報告)
しお。(プロフ) - 炭治郎と柱が会う前に煉獄と猗窩座が戦う設定なのですか? (2019年8月13日 2時) (レス) id: 73602697de (このIDを非表示/違反報告)
槐(プロフ) - 銀狐的なさん» ありゃりゃ……また間違えてましたか。すいません、ご指摘ありがとうございます!一応全部見返したのですが1ヶ所しか見つけられませんでした。そこで合ってますかね?(私の目が節穴でないことを祈る)…………そろそろ続き書きます。 (2019年8月13日 1時) (レス) id: 3f852bffb3 (このIDを非表示/違反報告)
銀狐的な - すごく面白い!あと、「鬼血術」じゃなくて、「血鬼術」だと思います。更新頑張れ!応援してる! (2019年8月12日 20時) (レス) id: c9fba58961 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:赤い金魚草 | 作成日時:2019年5月25日 0時