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前章 ページ1
誰でも大切なものを失うことは恐怖であり怖れである。それは刀でもきっと同じなのではないだろうか。寧ろ、人よりも強く思っているのではないだろうか。
失った数が多い分、大切なものを作るのを拒んでしまう。あんな思いはしたくないと思うのも当然だ。
それでも、自我を持った自分達の心は誰よりも素直で、持ってはいけないと思っていてもそれは芽生えてしまう。
いらない感情だと分かっていながらも捨てきれないのは、己が甘いからか何なのか。
しかし黒く濁って見える日常に相手が映れば、その世界は少しだけ明るくなる。
「俺は独りで十分だ、戦いも。…死ぬ時も」
心を偽ってまで認めたく無かったものは
"××"に懸かる"×"
続く
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作者名：朧 | 作成日時：2016年8月30日 9時
