深呼吸 78回目 ページ9
「ここ、痛むか…?」
吸血鬼に噛まれたような痕
髪に隠れた銀色の物
――――――
side: マイク先生
明日からの授業に備えて念入りに準備を進めていたところ、気づけばもう夜になってしまっていた。そういえば今日は仮免の試験だったっけと、同期である相澤先生の子供同然のAの結果が気になって仕方なかった。
「息抜きにどっか連れてってやんねえと…。」
そろそろ寝るかと思い部屋の灯を消そうとした時、廊下から何やら鳴き声が動いていく音が聞こえる。扉を開けて様子を窺うと暗い廊下をのそのそと歩いていたのは紛れもなくAだった。ああなんだ消太の部屋に来てたのか、と納得して扉を閉めようとしたが何か違和感を感じ取った俺はこっそり後をつける事にした。
「…?」
おぼつかない足取りでエレベーターに乗り込んだA、何故エレベーターに?消太はついさっき呼び出されて外に行ったし、恐らく部屋に居ろと伝えた筈だ。それに生徒が教師寮に居る事は極力バラしたくないので口を酸っぱくして「教師寮に泊まる時は外に出るな。」と消太が言い聞かせていたはずなのに、妙に心配になったので俺はAの後をこっそり追いかけた。
「コラA、教師寮に泊まる時は夜中外に出るなって消太に言われなかったか?」
『っ、ひざしさん…ごめんなさい。でも消太さん、すぐ戻るって言ったのに…帰ってこないから。』
玄関に向かうAを見つけマズイと思い腕を強めに掴んで引っ張ると、予想外の事に驚いたのか身体は俺の胸に向かって倒れこんできた。どうやらすぐ戻ると言った消太がなかなか戻らなかったので不安になりここまで出てきてしまったらしいが、ルールを破ろうとするのはいただけない。
しかし叱る訳にもいかないので一言「部屋に戻れ。」と声を掛けるも一人は寂しのか嫌だと言ってきかなかった。消太がいつ戻ってくるか分からないし致し方ないかと俺の部屋で待つように提案すると余程嬉しかったのか何度も首を頷く。何か子供っぽくなったか?
「シャワーまだだろ、着替やるから行ってきな。」
仮免試験で相当動いた時についたであろう土埃や擦り傷が見え隠れし、よく見れば鼻血のあとだって残っていた。あの様子だときっと筋肉だってほぐしていないんだろうな。思ったより早く上がってきたAだったがその目は今にも閉じそうでとてもじゃないけど自分で髪を乾かせそうではなかった。
「上がったか、こっち来い。髪乾かしてやるよ。」
――――――
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林(プロフ) - レインさん» 半裸待機の方…！他の作品も見て下さって嬉しいです！ (2019年1月13日 14時) (
レス) id: 54c62d0384 (このIDを非表示/違反報告)
林(プロフ) - シロウさん» コメントに気付かず長らく放置してしてしまってすみませんでした！ストーリーが上手く練れず亀ペースですが、温かい目で見ていただければと思います！ (2019年1月13日 14時) (レス) id: 54c62d0384 (このIDを非表示/違反報告)
レイン - ホークスさんの人と同じ人だった驚き。 (2019年1月13日 6時) (レス) id: a956189dd3 (このIDを非表示/違反報告)
シロウ(プロフ) - 続き気になります！更新頑張ってください！ (2018年12月24日 20時) (レス) id: 0081c77fec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林 | 作成日時：2018年11月2日 16時
