エピローグ ページ40
「わぁぁああAちゃんめっちゃ綺麗!素敵!」
『ありがと辻さん、でもちょっと写真はそろそろ…』
「だって、大事なうちの子の門出だよ!?撮らずにはいられないって!」
止まらない連写音に苦笑を浮かべつつも、その様子に緊張が解れていく。純白のドレスを身に纏う今日は私と英二君の結婚式
順調にお付き合いを重ね、30歳にはなってしまったけど無事入籍することができた。順調とは言えいい事ばかりでもなかったけど、一番冷や汗をかいたのは不二君にお付き合いの報告をした時だったかな…
―――「おめでとう今野さん。わかってると思うけど英二を傷つけることがあれば僕はすぐにでも君の所に駆けつけるからね
…これからも英二をよろしく頼むよ」
不二君もふんわりとだろうけど部長とのこと知ってるよね、多分…。さすがにもう吹っ切れてるしそういうことはしないと思ってるとはいえ、あの時の不二君の目を思い出すと…ね、体が震えちゃう
と、思い返していると控室のドアがノックされた。入っていい?という控えめな声に私が返事をするよりも早く辻さんが扉を開ける
「えっ自動ドア!?」
『ふふっ、辻さんの仕業だよ』
「なるほ…ど……」
視線を扉から私へと切り替えた英二君は口を開けて固まった
『…英二君?』
「あーもうめちゃくちゃ綺麗!さすが俺のAちゃん」
『あああ、ちょっとそんな強く抱きつくと崩れちゃうって』
「だってほんと、すごく綺麗」
『…ありがとう、英二君もすごくかっこいいよ』
「にひひ〜」
英二君の腕から解放されて周りを見渡せば、辻さんはいなくなってて扉は閉められている。気を遣ってくれたかな…
『英二君』
「ん?」
『私を受け止めてくれてありがとう』
「も〜何いきなり」
『式はこれからなんだけどね、なんか伝えておきたくて』
「んじゃ俺からも!
俺を選んでくれてありがと、そんでこれからも一緒に幸せになろうね」
『うんっ』
「そろそろお時間です」
「『はーい』」
「いこっか」
『うん』
祝福の道を私たちは笑顔で進む
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作者名:ちゃる | 作成日時:2023年4月22日 15時