君の嘘は私の幸せ 2

＊ ページ8

- Minato side -

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とりあえず、すべすべだった。





『雪』って名前は、この頬の白さから来たのだろうか。





つい、そんなことを考えてしまったくらい。




消えてしまいそう。。。





バカだけど、本当に、そう思った。






「どこにも行かないでよ？」






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『キスしたい』




真剣にそう思ったのは、初めてだった。




いつもは、ノリで、あっちが求めてそうだから、喜ばせよっかな、程度でやってたけど。






この子は、違った。




なんか、届きそうにないところにいるから、余計ほしかった。





無理だってわかってても、自分のものにしたかった。






手を頬にあてたまま、そっと、顔を近づけてみた。







『いつも通りに』








でも、そうはいかなかった。







手が震えた。




足も、震えた。







雪の顔が近づいてくれば来るほど、怖かった。





近づけてるのは自分なのに。





体中が震えて、壊れそうなほど怖かった。







こんなの、初めてだ。





心から、そう思った。






今まで、俺、何をしてたんだろう。





俺、ずっとこいつを探してたのかもしれない。






心から、そう思えた。









「ん。」








雪が、いかにも女っぽい声を出すから、頭がくらくらした。






っていうか、この表情、ちょっと子猫みたい。



少し笑えて来た。



「ほんっとんに、可愛いね。」





世界の何よりも愛おしかった。







どこにも、行ってほしくない。





出来れば、ずっと抱きしめていたかった。

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