君の嘘は私の幸せ

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- Yuki side -

いつものように、部活に行く。


部活が終わって、


いつものように、渡り廊下を歩く。



渡り廊下を通ると、いつものようにサッカーグラウンドが視界に入る。



いつものようにサッカーグラウンドを見る。



一番最初に、夕の姿が目に入って来る、いつものように。



いつものように、夕が視線に気づいて上を見る。



私は、いつものように、大きく手を振る。









はずだったのに。




腕を途中まで上げ、ゆっくり下げる。



そして、拳を握りしめる。









もうだめなんだ。









改めて、そう思う。



当たり前だった日常が。




終わったんだ。









そう思うと自然と目が熱くなって、






絶対泣かない。



そう決めたから。



夕の前では、絶対に。









だから私は、唇をかんで上をむく。









これが、私の新しい日常。



悲しいけどいいんだよ。



夕のためだから。









こんな悲しくて切ない日常でいいから。





もう、夕とは関わらないであげるから。









これからもずっと、好きでいていいですか。

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