15話 ページ16
…
照史「それにしても驚いたなぁ」
ある日の授業中。
久しぶりにサボりのお誘いが来たので行ってみれば…
まぁその話だろうなとは思ったけど。
照史「昔からAは一体誰とくっつくんや〜ってマンション中のおばちゃん達の注目の的やったからな。ついに智洋に軍配が上がったわけかぁ」
もう聞き飽きたその話題にはぁ、とため息が出る。
もう散々色んな人から質問攻めにされてるのに
照史からもその話題が出てくるなんてうんざりだ。
照史「Aが一番モテてたからな。おばちゃん達も将来が楽しみやって言ってたんやで?お前自分がモテてること知ってた?」
「知ってる。」
照史「なんやその反応、可愛くないっ!」
そんなこと言われたって、私は自分が異性に好かれてるかもわからないような鈍感な子演じられないから。
「てか、そんなこと言うために呼び出したん?帰ってええ?」
照史「あかんあかんあかん、これは俺に課せられた使命やねん。」
「はぁ?」
何言ってるかわかんないんだけど。
照史「俺が聞きたいのは、ほんまに智洋と付き合ってるんかってことや。」
「何それ。」
何をそんなに必死になってるの?
課せられた使命って…誰かに頼まれてこんなこと聞いてるってこと?
だとしたら相手は……
いや、そんなこと考えるのはやめよう。
「付き合ってるって言ったら?」
照史「え?」
「そしたら照史はどうするん?」
一歩ずつ照史に近づいて
下から上へ上目遣いに視線を移せば
照史「っいや、その……」
ほんのり頬を染めて慌てて目を逸らす。
所詮、照史も男ってことだ。
ま、照史なんか男として見てないけど。
照史「…てことは、ほんまに付き合ってるんか」
はぁ、しつこいなぁ。
「ほんまに付き合ってるよ、智洋と。だったら何なん?」
照史「いや…そっか。じゃ、呼び出して悪かったな」
そう言うと足早にこの場を去って行く。
「何やったん…?」
照史は一体誰に頼まれてこんなこと聞いてきたんだろう。
…いや、私の考えすぎなのかな。
…
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作者名:ホワイトモカ x他1人 | 作成日時:2019年2月21日 20時