検索窓
今日:2 hit、昨日:17 hit、合計:607,337 hit

■Story.86 ページ36













玲衣「…………もう帰んの?」





























肩までの長い髪がさらっとベッドの上で揺れて。

何だかんだ色っぽい玲衣。





























裕翔「俺の家、厳しくは無いけど

緩くも無いんだよね。」

















































ベッドの横のソファーに掛けていたブレザーを取って

床に落ちていたYシャツに袖を通す。







































玲衣みたいな綺麗な人を抱けて嬉しいはずなのに、

そう感じないのは、やっぱり心に誰かがいる証拠。





























だけども、俺が心に素直に従ってAに走っていけば

今、小さく笑いかけている玲衣は消えてしまう。





























そんなことになったらAは責任を感じるだろうし、

俺だって生きていられない。







































玲衣を、Aを守るとかいって

こんなことしてるけど。





























結局、守る“フリ”をしているだけで、

二人を裏でずたずたに傷つけているのは俺だ。





























神様はきっと俺ら“兄妹”が正しい

幸せな道へと導こうとしてくれているんだろうけど。





























俺は正直、苦しくて仕方がない。







































玲衣を選んでも、Aを選んでも苦しくて。

神様は俺にどれだけ罰を与えれば気が済むのか。







































本当に愛している人との未来を見れないだけで、

手にいれられないだけで十分の罰何じゃない?







































玲衣「裕翔……………」

裕翔「ん?」







































玲衣「帰る前に、キスして?」







































裕翔「…………いいよ。」





























唇に、肌に、体にと重ねて。

それと同時に罪も重ねていく――――――……






□Story.87→←□Story.85



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (265 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
309人がお気に入り
設定タグ:名前変換 , おんぷ , 兄妹 , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:おんぷ♪ | 作成日時:2013年6月23日 5時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。