恋愛症候群 (ページ3)

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幼馴染みの僕と君【天月】ページ3

「幼馴染み」

それは君と友達でいられる、親友になれる証

それは君と恋人関係になれない、長い鎖

いつからか、君のことを好きになってもう長いこと君を見ている

「あーまつき！」

後ろから飛びついてくる彼女にびっくりする

「うわっ！」

慌ててバランスを取ればふわりと笑って楽しげにのしかかる

「えへへっ！」

「もう、急に飛びついてきたら危ないでしょ！」

ごめんごめん、なんて舌を出して謝る彼女

一緒に帰ろ、と言ってとなりに肩を並べる彼女

肩がぶつかるたびに心臓が跳ねる

横で笑いながら話す彼女はそんなこと少しも気にしていない

「天月！」

「……ん？」

「いつもありがとうね！」

「どういたしまして、こちらこそありがとう」

「っふふ！」

彼女の家の前まで来たとき急にそんなことを言われる

ねえ、僕が言って欲しいのはありがとうじゃないんだよ

「A」

「ん？」

「……大好きだよ」

そういって固まる彼女をふわりと抱き寄せた

「え、えっと」

「……なんちゃって！」

ぱっと離して顔をのぞき込めば真っ赤な顔

「……ばか天月」

彼女と僕の気持ちがシンクロしたことがわかるのはきっとまだ先