君のような 【あほの坂田】

song.31 ページ32

坂田.過去

柚愛「あ…、さかたん…」


『…えっと…、久しぶり…？』


1週間ぶりに見た彼女の顔。


柚愛の顔を見ているとあの写真を思い出して鼻がつーんとした。


柚愛「あのさ…、どうして顔合わせてくれないの…？
なんで会ってくれなかったの…？」


何事も無かったかのように聞いてきた柚愛。


『…写真見たんだ。
…これ。』


送られてきた写真を見せたらわかりやすく顔を引き攣らせた。


俺はあぁ、やっぱり本当なんだ、とそれ以外考えることが出来なかった。


柚愛「ごめんね…。
ごめん…さかたん…ごめんｯ…！」


涙を流して俺に抱きついた彼女。


前だったらすごいどきどきしてたんだろうけど、もうどうでもよくなっちゃった。


あぁ…、あの時の気持ちは何だったんだろうな、柚愛にとって俺はそんなものだったんだな、




…もうこんな気持ちいらない。


俺は彼女をつき離した。


『今までありがとうな…ごめん…。』


俺はその場から立ち去った。


泣いたままの彼女を置いて。


『…恋なんて意味の無いものしなければこんな想いしなかったのに…ｯ…』


泣きながら歩いた。


彼女と想いにばいばい…。


恋という感情を教えてくれてありがとう…。







…もう恋はいいや…。

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