烏野2年の孤爪さん その5

カラスが192羽 ページ29

？？side





『うん、期待してる』

矢「...///？！ま、まかせて！！」









周りから見れば微笑ましいカップルのように映る彼ら



しかし、その光景を壁からジィっと覗く不穏な影...









？「いやぁ...青春だねぇ、花巻マジでチケットナイス」

？「そういう松川もデートプラン提供ナイス」


松「てか矢巾、やっと照れた表情したな。絶対今まで心臓ヤバかったろ、よく耐えたなアイツ」

花「孤爪ちゃんのあの笑顔はにやけちまうよなぁ」









ではなく、このデートを裏で手引きした、矢巾きゅんを応援し隊の2人だった









チケットを手配したのは花巻、良さげなランチやショッピングモールをさりげなく教えたのは松川


過度に茶化さず、デートプランを手助け、鰹節に対する情報漏洩対策など、先輩からの手厚すぎるサポート









なんていい先輩なんだ(感動)









花「おっし、俺らも行くか」

松「今日の目標は手をさりげなく繋ぐ、らしいからな。しっかりと見守らせていただく」








バッチリと尾行する気満々の御二方



壁から出て、2人を追いかけようとした









が...









及「あれ？マッキーとまっつん？そんなとこでコソコソなにしてんの？」

花.松「「げっ...及川」」

及「ちょっと！！2人してなんなのその反応！！」









ここ2週間ほど、矢巾とAのデートプランを練るにあたって、1番厄介な存在であったのがこの鰹節だ









そう、何せ鰹節はAにちょっかいをかけており、矢巾が抜けがけしようものなら邪魔しかねない存在だ



そのため、徹底的なまでの情報管理のすえ、何事もなくデート当日までこじつけたのだ









なのに、なのになぜ...









花.松「「(その当日に登場するんだよっ...！！！)」」

及「ちょ、そんな邪険にしないで！主将泣いちゃうから！！！」








思わず拳と蹴りが炸裂する応援し隊


それはそうだろう、今までの努力が水の泡になってしまったようなものなのだから









すると、鰹節はなにかに気づいたのか、声を荒らげた









及「あれって孤爪ちゃんじゃない？！」

及「ラッキー！岩ちゃんに振られて今日1人で買い物する予定だったけど、孤爪ちゃんに会えるなんて運命じゃなi...って矢巾？！？！」








視界に矢巾が映るやいなや、目が飛び出すような勢いで開眼する鰹節




仲睦まじそうにおしゃべりしながら歩く2人の姿を見て、鰹節は悔しそうな表情を浮かべた

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