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ー21:00ー

コナンとの電話を終えた降谷は、ひとまずソファに腰掛けた。
端末は目の前のローテーブルに置いた。
降谷は膝に肘を置き、組んだ手を額に当てて、考える。


(一家心中直前に、一カ月先のレストランの予約…)

「復讐するべき詐欺師なんて…存在しない…?
じゃあ、どうしてあの事件は起きたんだ…」

(Aは一体何の為に…)

「Aがあの事件の本当の犯人を知っているなら、どうして警察を捨てて詐欺師になったんだ…」







ふと、ある一言が脳裏を過る。

ー『あの子は、父親とよく似ている』
この言葉に聞き覚えはありますか?ー

Aの容姿は、髪型や性別のせいもあるだろうが、顔の作り自体も、10人中8.9人はそう答えるだろうと言えるほど、母親にそっくりだった。
Aと父親が似ているとすれば、2人が持つスマートな雰囲気程度で、どちらかといえば父親に似ているのは彼女の8歳離れた弟の方だった。
比較するAの母親の顔を知らないとしても、Aが父親に似ているとは到底言い難かった。

(父親とよく似ている…?この台詞は、どこで聞いた…?)

降谷はふと視線をあげる。
テレビボードの上にひっそりと置かれたフォトフレーム、何の変哲もない青空と雲のみが写る写真に目は奪われた。

「そうだ…。
安藤誠二を探っている時に風見が…。」

あの話の流れでは、その言葉の主は安藤誠二でほぼ間違いないだろう。
Aは、その安藤誠二の不正を告発しようとして敗北した。

(安藤は、Aの何に対して父親と似ていると言ったんだ…?)

徐々に視界が開けていく感覚だった。
降谷の頭で少しずつ仮説が組み立てられていく。


「まさか…」


彼女の父親も

己の信念に生きたのか


「あの人も、誰かを告発しようとしていたのか…?」

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設定タグ:名探偵コナン , 降谷零 , 安室透   
作品ジャンル:アニメ
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虎鉄(DC一時お休み中)(プロフ) - スカイさん» スカイ様、返信遅れて申し訳ありません!コメント下さり有り難う御座います(^^)スカイ様の涙腺を刺激出来たなら本望です笑。御礼を言うのはこちらの方です。短くはないこの作品を読んで下さり、そして感想まで下さり本当にありがとうございました!!感謝です。 (2020年6月20日 10時) (レス) id: 4e898d55ea (このIDを非表示/違反報告)
スカイ(プロフ) - すごく感動しました。涙が溢れてきて胸がキューとなってこんな素晴らしい作品を作ってくださりありがとうございます (2020年6月13日 2時) (レス) id: 8bcf366f5d (このIDを非表示/違反報告)
虎鉄(プロフ) - しろさん» なんと嬉しいお言葉でしょうか。自己満足の小説に、その様なコメント頂けて嬉しいと感謝の他に言葉が見つかりません。落胆されぬ様にこれからも執筆させて頂きます!これからもよろしくお願いします。ありがとうございます! (2018年5月30日 20時) (レス) id: e9fa573a9b (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - 初めての感覚です。何か映画や連ドラを見てる気分でした。心の底から応援してます!!こんなに引き込まれるのは初めてです!!!! (2018年5月30日 18時) (レス) id: fe2831d1b4 (このIDを非表示/違反報告)
虎鉄(プロフ) - KAZUKIさん» コメントありがとうございます!身に余るお言葉…そう言って頂けて本当に嬉しいです。10枚以上書き連ねたプロットが報われる様な気がします。話が重く複雑なので悩む事もありましたが、書いてきて良かったです。もうすぐ佳境です、引き続きよろしくお願い致します★ (2018年5月30日 0時) (レス) id: e9fa573a9b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:虎鉄 | 作成日時:2018年5月20日 15時

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