▼甘酒 ページ9
何だが話すことが無くて周りを見ると
暖かい甘酒を配っている巫女さん達が居た。
『あ、2人とも!甘酒!』
「お、いいな」
「暖かそうだね」
3人で甘酒を貰いに行く
「3つ、貰えるかな?」
「は、はぃ……」
歌詞さんに見惚れたのか少し多めに注がれた甘酒を受け取り塀に寄りかかる。
あったか……
「A」
『ん?』
うらたがボクの隣に寄りかかる
翠の瞳は空に浮かぶ月を見ていた。
はぁーっと白い息を吐くとこちらを向いた
「あのさ、今年も……ありがとう
年明けてから言おうと思ったんだけどさ……」
『ふふっ……うん…
こちらこそ、ありがとう』
「な、何だよ……」
にやける顔が収まらなくてついつい笑って誤魔化してしまう。
『いや、歌詞さんと同じこと言ったな〜って』
「なっ!!
……先越されてたのか……」
寒いのか恥じらいなのか、頬と鼻を赤くしてその赤を隠すように甘酒を飲んだうらた。
『でも、ありがとうね、今年も助かった』
「…………おう」
「おーい!A〜!」
知っている声に呼ばれたので顔を上げると坂田がみんなを引き連れてこっちに向かって来ていた。
「除夜の鐘!もうすぐだって!!」
「年あけるぜ〜」
ガヤガヤとみんなで話す
今年あった事、来年やりたい事
終わってしまうのを惜しむかのように
新しく始まるのを急かすように
ゴーン…………
ゴーン…………
『みんな』
除夜の鐘がなってから静かになったみんなに声をかける。
全員の視線がボクに注がれるのを感じながら
笑う
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甘党ミカン - 本編も見ましたがやっぱり面白いです!無理しない程度に更新頑張って下さい! (2020年9月24日 23時) (レス) id: 8dcda58632 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:奏 | 作成日時:2019年1月14日 1時