▼琥珀と山吹 ページ3
そっとまふの指が寒さで赤くなった耳に触れる
ふふっと笑うと赤く艶やかな瞳をこちらに向けた。
「いつもより肌が見えてすごく綺麗だよ?」
それが擽ったくて片目を瞑ると次は坂田がクスクスと笑いながら目元をなぞった
凍えるように冷たい風に赤い髪が揺らされている。
「ほんまやなぁ……
夕暮れで暗いんが少し勿体ないわ」
何だよ2人して……
それにしても服か……
確かに皆の前で女物の着物着たの何気に初めてなのか
振袖を持ち上げて口元に寄せてみる。
あ、お香のいい匂い……
白檀かな??この匂い好きだな……
「ふふっ……可愛ええなぁ」
「あの二人後退しちゃったね」
いつの間にやら交代していたのか
まふと坂田に変わってセンラと天月がボクの隣に居た。
『ありゃ?』
後ろを見ると2人してぼーっと歩いている。
危ねぇな……大丈夫か??
「もう1年が過ぎちゃったね〜」
『そうだな……
今年も忙しかった』
「ですね、A怪我しはりましたから中々に濃い1年やったと思います。」
『そ、それは言わないでくれ……』
自業自得であり僕の不注意で出来た傷だからな……
うん、死ぬかと思った(白目)
「本当に……無事でよかったです」
「Aが居なかったら生きてても面白くないもん、色が無くなるくらいなら僕もAを追うし〜」
『じゃあそうならねぇように生きてねぇとな……』
大事な奴らを自分のせいで傷付けたとなっては切腹ものだ。
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甘党ミカン - 本編も見ましたがやっぱり面白いです!無理しない程度に更新頑張って下さい! (2020年9月24日 23時) (レス) id: 8dcda58632 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:奏 | 作成日時:2019年1月14日 1時