30話【隕石】 ページ31
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麗はその日普通に月見酒を楽しんでいた。
風魔龍、魔神オセルのことについてとある旅人が解決したと聞き、少しではあるが心に平穏が訪れたからだ。
「汝が酒とは珍しいな」
『神子も飲む？』
「いいじゃろう。友と飲む酒は格別じゃからな」
神子は麗の隣に座り、盃に酒を注ぐ。
「最近の汝は浮かない顔ばかりじゃったからそういう元気そうな顔を見るのは久しぶりじゃな」
『色んなことがあって不安で不安で………あれ…？』
「どうした？」
『…神子、見て。流れ星、それもいくつも』
青い一筋の光がいくつも空に飛び交いモンドと璃月の方向へと落ちていく。
『すごーい！流れ星に願いをかけたら叶うんだっけ？えーっと、私の願いは……』
「待て麗」
『えー？何どうしたの？』
「あれは流れ星ではない。隕石じゃ」
『隕石！？』
麗は目を凝らし流れ星を凝視すると微かに流れ星と違った何かを感じた。
『…あれが隕石ならモンドと璃月の方は大変なんじゃ…』
「他国は他国じゃ。今の稲妻はそれ以上に大変なことになっておろう？
鎖国令に目狩り令。妾たちといえどもいつ執行されるかわからん…そういえば汝、神の目はどうした？」
『あー……神子は知らないんだっけ…？
私、もしかして影さん達にしか教えてないっけ…』
麗は神子に近づくと自身の胸元に下がる御守りからある物を取り出す。
紫に光るソレを見て神子は目を見開く。
「汝……！」
『不思議だよね。私もそう思う。
500年前に急に変化してからずっと、ずっとこうだったの』
「………」
『…やっぱり、変、かな』
しゅんと麗が項垂れると神子は手を麗の頬に持ってゆき、ぎゅむっと両手で頬を挟む。
『んむっ！？にゃにふるの〜！？』
「なんじゃ、汝が変わり者なのは昔からではないか！それにこれはこれで妾と影とお揃いじゃしな。
………嫌か？」
『いや…じゃ…にゃい……』
「ならいいんじゃ。汝は汝なのだから。
ほれ、月見酒の続行じゃ」
『……うん、ありがとう神子』
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空華(プロフ) - 花宮さん» コメントありがとうございます！感想書いていただいて嬉しいです！伏線張っておきながら全部回収できるか自分でも不安です…。これからも楽しみにしてください！ (2022年7月10日 23時) (
レス) id: 15a75e7f42 (このIDを非表示/違反報告)
花宮 - 初コメ失礼します！ぬしさまの作品は色んなキャラと絡んだり所々に沢山伏線が張られていて見てみてとても面白いです！続編がますます楽しみになる作品ですね､､更新待ってます！ (2022年7月10日 22時) (レス) @page10 id: d658c77d5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空華 | 作成日時：2022年7月4日 22時
