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「あのさ。昨日からずっと俺らの文句言ったり、自分のこと非難したり、落ち込んだり…ほんと、落ち着きないよね…。」
俺の言葉にAは目を丸くする。
そりゃそうだ。まさか俺が猫だったなんて、そんなバカげた話、気付くわけないし。
「…そんなに考え込んでんなら言えば良いじゃん。話し合ったの?俺らと。…違うよねぇ。俺、記憶に無いし。」
「はぁ?ワケわかんない。いきなり出てきて、俺は何でも知ってます風に?」
……ムカつくけど、コイツの本性知ってるからどうでもいい。
「だって俺、全部知ってるし。」
「なんっ…で」
「アンタがほいほい話してくれたんだよ。…バカなの?」
「はぁ?お前、あの猫だったって言うの?」
ほら、アンタはまた嘲笑する。その癖、治した方が良いと思うんだけどね。
「…そうだったら悪い?」
「……っ!…一松、お前猫になれるって、何の冗談!?」
「別にそんなのどうでもいい…」
そう、どうでもいいんだ。そんなの。…ただ、俺はアンタと話したかっただけだから。
「…じゃあ、何が目的?ワケわかんないよホント。」
「アンタと話したかった。……俺、弱虫だから、きっかけをつくれないから。」
ワケわかんないよ…。
そう呟くアンタはどこか泣きそうな顔をする。
「……アンタの思ってることは全部知ってるから。……一回、話し合わない?アンタさぁ、とんだ勘違いしてるから。」
Aは若干嫌そうな顔をするが、渋々頷いた。
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モノクロアリス(プロフ) - 桜さん» コメントありがとうございます!!頑張って更新しますね♪ (2016年6月21日 6時) (レス) id: 588f4773fd (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 続き待ってます! (2016年6月21日 0時) (レス) id: a4c5690381 (このIDを非表示/違反報告)
モノクロアリス(プロフ) - ノンのんさん» コメントありがとうございます!!そう言ってもらえるとうれしいです♪これからも頑張るので、よろしくお願いします! (2016年6月16日 6時) (レス) id: 588f4773fd (このIDを非表示/違反報告)
ノンのん - 続きが気になってしまいました!楽しみにしています!∂∀∂ (2016年6月16日 1時) (レス) id: 73664a4e4a (このIDを非表示/違反報告)
モノクロアリス(プロフ) - ちょこさん» ありがとうございます!!どちらも応援していただき、嬉しいです!!これからも頑張るので、よろしくお願いします! (2016年6月15日 18時) (レス) id: 588f4773fd (このIDを非表示/違反報告)
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