今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:2,654 hit
小｜中｜大
0 ページ1
ごめんなさい、兄さん。
これが…最後の嘘だから……
だから、約束を破ります。
・
・
・
・
家が、燃えている…
それはそれは目がチカチカするほど真っ赤に…眩しいほどに。
Aは自分の服がチリヂリになっていることも気にせず、ただぼーっとその光景を見ていた。
お母さんが泣き叫ぶ声が聞こえる。
お父さんが名前を呼ぶ声が聞こえる。
ごめんなさい、ごめんなさい…
私が嘘つきだから…神様が怒ったんだよね…
ごめんなさい………
家が、丘が、燃えていく。
私の大切なものが、思い出が……………
「A、もう、嘘をつかないと…お兄ちゃんと約束できるか？」
うん、わかったよ。
「そうか。いい子だな。……絶対だぞ。」
燃え盛る丘の上での約束。
あの日から、私の兄は消えた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：モノクロアリス | 作成日時：2017年6月23日 10時
