○ ページ23
「相席、良いかな。」
別に嫌ではなかった。
かといって、座ってほしい訳でもない。
でも、何となく「嫌」とは言えなかった。
「…好きにすれば。」
そう言うと、兄さんは躊躇することなく私の前に座った。
それから何時間だろう…
いや、実質そんなに時間は経っていないはず。せいぜい5分くらい。
でも、私の体感的にそれくらい。
私達二人は気まずい空気の中、沈黙だった。
そんなとき、私はあれっ?と思った。
何でこんな気まずいんだっけ。
喧嘩してた訳でもない。ただ久しぶりの再会をしただけ。
そう思うと、ふっと心が軽くなった。
それでも、無言のままでいる兄を目の前にすると、私からは何も言い出せない。
「Aちゃん。」
そんな中、私達二人以外の者の声がした。
「何?トド松君。」
助け船のつもりだろうか。
カウンターにはサッちんが代わりに立っていた。
「Aちゃんは、コーヒー、好き?」
______…は?
26人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
めみお(プロフ) - すごく心がほっこりしました((←面白かったです! (2017年3月5日 22時) (レス) id: 58e24e3a39 (このIDを非表示/違反報告)
壱乃夜 茲菜(プロフ) - なんかこういうの珍しいな〜って思ってなんか自然体で面白かったです。 (2017年3月4日 17時) (レス) id: fbb5573b95 (このIDを非表示/違反報告)
モノクロアリス(プロフ) - ルアさん» コメントありがとうございます!!とても…とてもっ励みになります!!((((これからも、頑張っていくので、よろしくお願いしますキリッ (2016年12月2日 20時) (レス) id: 588f4773fd (このIDを非表示/違反報告)
ルア - 面白かったです!更新楽しみにしてますね! (2016年12月2日 19時) (レス) id: 717ccb223a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ