お願いです、日常を返してください。第二巻【妖怪松】

其の六十 ページ32

「あぢー…」

「暑いなぁ…」

「そうだね〜…」


上から桜花ちゃん、美玲ちゃん、私。



ここに転入したのは春。そして、今は夏。

いや、早いね。時ってのは。



「ここ、エアコン無いの？」

「あると思う？こんなど田舎。…ないない。期待しただけ損よ。」



マジか。


私が以前まで通っていた学校にはあったんだけどなぁ…


「うーん…何か、涼しいもの…いっそ寒くなるものって、無いのかなぁ…」

「あるぜ！」

「うわぁ！…って、翼君！ビックリさせないでよぉ…」



くたーっとなっている美玲ちゃんが突っ伏していた机を永尾君がドンッと鳴らした。


そういえばだけど、何気ここも仲良いよね。


「あるの？」

「おう！……なぁ、お前ら…」





今日の夜、肝だめしやらねぇか？




永尾君、お前の顔こえぇ。




結局、何だかんだ話はとんとん拍子で進んでいき、私、桜花ちゃん、美玲ちゃん、永尾君、石倉君の５人で行くことになった。


ごめんよ、石倉君。巻き込んでしまって。



まぁ、私の隣の席だから、「石倉!!お前も来るよな!!な!!」と、永尾君に言われ、そうなった。


まぁ、石倉君も嫌そうでは無かったけどね。




「じゃあ、今夜11時に学校の正門前集合ね!!」

「「「おー」」」

「了解」




なんだこの温度差((((

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