青い 弐 ページ36
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＿＿＿そうだ。そもそも無惨さまはなんで鬼になったんだろう……？
何を目的に……？
でもそれは主従関係にしては踏み込みすぎた疑問だと。すぐに思い直す。
そこまで考えたところで、私を見つめる赤い瞳とバッチリと目があった。
私の口から漏れでた単語が聞こえていたのだろうか。
無「お前は、これが読めるのか」
『…は、はい…ある程度のものは…』
でも、何でだっけ。
なんで私、外国語を知っているんだろう…自分でもよくわからない……
『…a cluster amaryllis……彼岸花…がお好きなんですか？』
これもまた、犬にしては踏み込みすぎだ。こんなこと聞いたところで、何にもないならないのに…
でも何となく、そのまま会話を終わらせたくない気がした。
a cluster amaryllis
開きかけのページに目をやったとき、好きだからか何故なのか分からないが、ページに折り目がついているのが見えたのだ。
彼岸花って綺麗だけど…
毒があったり、花言葉も……
すると、無惨さまはまるで遠くを見つめるように目を細めると、本に視線を落としたまま喋り始めた。
始めて見るその表情に、少し…胸が染みるような、締め付けられるような、可笑しな感覚がして、私は思わずぎゅ。と胸辺りの服を掴んだ
無「青い……彼岸花だ。
それを、何百年もかけて探している。だが、見つからない。生息地も、何も。名前すら、何処にも何にも載ってはおらん………」
『青い、彼岸花』
青い彼岸花……無惨さまから聞いたその単語は、始めて聞くものだった。
ただの彼岸花でさえ、紅く、美しいのだから。きっと青くても、澄みわたるような美しさがあるんだろう……
つまりそれを、探せ。ってことなのかな…
でも何も情報がないんじゃ、流石に……
でも、初めて。無惨さまが私に何かを話してくださった。
そんな事が、何故だか嬉しかった。でも本当に、何故そんな事で喜ぶのか、自分が自分で理解できない。
昨日も今日も様子がおかしいのは、無惨さまだけじゃない。
私もだ。
『それを、何故探しているのですか？』
そう尋ねると、視線を私に戻し、キツく睨まれる。
まるでそれ以上立ち入ってくるな。と制限されているようだった
当たり前だ。土足で犬が…こんな汚い私に自分の近くへ寄られるのはたまったものじゃないだろう。
無「貴様には関係があるか？」
ﾋﾟｼｬﾘと吐き捨てられ、私はとっさに謝り、押し黙る。
もうこれ以上は、何も言わない方がいい。余計なことも、何も。
犬が。喋るはずないのにね＿＿
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はるか - けいどくでしゃくしゃくで。。逃亡者どうまにあったらいいな。。もし、屋敷につれていかれたり。。 (2020年12月16日 20時) (
レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
さら - ちょこざいですね。中国語では失う鬼の漢字がはいっているんですよ。 (2020年12月8日 12時) (レス) id: d87eae5019 (このIDを非表示/違反報告)
さら - ろんり的をやぶるのもどうまらしいです。笑った顔を見たことなくて嫉妬したみたいです。後、前回のは魑魅魍魎ちみもうりょうです。そして無惨をドラゴンにたとえて、ドラゴンロード。楽しみです。 (2020年12月4日 21時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
さら - 魑魅魍魎があらわれておもしろくなりました。 (2020年12月2日 20時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
さら - ぶりょうをかこつなくてよかったね。頑張って。 (2020年11月23日 19時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：穴 | 作成日時：2020年11月4日 18時
