キミは僕のもの ページ8
寝るまで傍に居ろって言ったから、Aはちゃんと僕が寝るまで傍に居てくれた。ベッドから少し離れた所にあるソファに座って、何か紙を読んでいる
「…何を読んでるんだい」
『友からの手紙です。ご覧になりますか』
聞けば彼はそう答えて持っている紙をペラと翳した。流石に其れは遠慮すればAはふと笑って紙を二つ折りにする
『貴女様の事ですので、てっきり内容を知りたがるかと』
「流石に…それはしない…」
『しないけど気になる、というお顔ですね』
「…」
彼は何でもかんでも分かった風に言う。けど実際にその通りだから強く反発出来ないのも悔しいし…以前、特別な力でも持ってるのかと確かめた事はあるけど濁されて終わりだった
「べっ、別にそんな事ない!」
起こした上体を再びベッドに横たえようとした僕は、けど直ぐに動きを止める。だって閃いてしまったんだ……このまま寝なければ、Aはずっと此処にいる事になる。僕が寝さえしなければ、ずっと話していられるよね!そうと決まれば実行!僕はすぐベッドを抜け出してまた手紙に視線を戻していたAの所まで移動した
『……寝るのでは…』
「ふふん、僕が寝なければキミは一晩中此処にいる事になるだろう?」
『なるほど?つまり今夜は寝ないぞ、と…仰っているのですね』
「勿論だとも。それで?その手紙には何て書いてあるんだい、教えてよ。言える範囲で構わないから」
『各国で異邦の旅人が活躍している、と……後は個人的な内容なのでお教え出来ません』
僕が聞けばAは手紙を折り畳んでから言った。異邦の旅人…各国で活躍してる?なんだいそれは、面白そうじゃないか!
「その旅人はどんな活躍をしてるのかな?」
『私の口から言うよりも、貴女様ご自身で確かめた方が……一等楽しいと思いますよ。七神との交流もあるようですので、何れこの国にも来るでしょう。その時まで楽しみにしていては?』
「勿体ぶらずに教えてくれても良いじゃないか」
『では、教えたら寝て下さいますか』
「…なら楽しみに取っておくから教えなくていい」
何れ会える旅人か、今この時間か何方を選ぶのかなんて決まってる。この時間は二度と戻らないんだから、そんな事を言うなら聞かなくてもいいさ
「寝たらキミは居なくなる、だから言わなくて良い……キミは僕のものなんだ………少しだって離れて欲しくない」
『やっぱり寝て下さい』
「嫌だってば!」
その後、Aは一晩中この部屋に居るとの条件付きで僕に寝る様に進言したので大人しく寝てあげた
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風船ガム - (名前)さん» 嬉しいお言葉をありがとうございます!フリーナに加え主人公も大好きと言って頂けて嬉しいです!……出会い編…書きたいと思っております!これからも応援宜しくお願いします! (9月23日 21時) (レス) id: f0222be816 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 大好きです!主人公やフリーナちゃんが大好きでいつも見返しています( *´꒳`*)出会い編とかあったらさらに嬉しいです☺✨体調には十分に気をつけてお過ごし下さい。これからも応援しています‼️ (9月20日 21時) (レス) @page34 id: 56929420b7 (このIDを非表示/違反報告)
風船ガム - 鏡花水月さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!フリーナ可愛いですよね!…コメントは執筆のモチベーションに繋がります…ありがとうございます!(´;ω;`) (9月4日 12時) (レス) id: f0222be816 (このIDを非表示/違反報告)
鏡花水月(プロフ) - フリーナちゃん可愛すぎます!お話も読んでいて凄くキュンキュンするし最高です!(,,> <,,) (9月3日 21時) (レス) @page19 id: 39a51ddb92 (このIDを非表示/違反報告)
風船ガム - リリィさん» コメントありがとうございます!フリーナ可愛いから生まれた産物でございます…嬉しいお言葉ありがとうございます、頑張ります! (8月24日 20時) (レス) id: f0222be816 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:風船ガム | 作成日時:2023年8月23日 20時