振り回される水神様 ページ7
sideフリーナ
何処かに行くなら僕に教えろって何回も何回も言ってあるのに……言ってあったのに、またAは僕を置いて何処かに行っていた。審判が終わってフォンテーヌ廷の外で待っていれば、焦った様子でAは戻って来た。
……焦るくらいなら黙って居なくならなければいいのにさ…どうして何も言ってくれないのかも分からないし…
『フリーナ様、どうなされましたか』
「別に……」
帰ろうと言われて帰ったけれど、Aは首を傾げて聞いてくる。どうなされましたかじゃないんだよ、僕はキミの行動に怒ってるんだ!…なんて言っても、どうせAはまた黙って消えるから言わない……言うのも疲れたよ
「……」
『…そういえば、本日の審判は如何でしたか?』
「盛り上がっていたよ。ふん…僕に聞かなくても自分で見ていれば良かっただろう」
『…そこを突かれると何も申し上げられませんね……』
僕が言えばAは苦しそうに笑顔を浮かべる。彼のコレは、あまり見る事のない顔だ。考えるよりも先に僕の身体は動いてて、紅茶をいれてたAを無理矢理ソファに座らせた
『…危なっ……紅茶が溢れる所でしたよ。お怪我は?火傷はございませんか』
「ご…ごめん。あの……違うんだよ、僕はもう怒ってなくて…その、さっきの言葉は……えっと…」
『…火傷は?』
「?……火傷、あ、火傷はないよ。そうじゃなくて」
『それでしたら良かった。少し退いて頂けますか?』
ティーカップとポットを両手に持つAは僕が大丈夫だということを確認した後に僕に退くように言う。肩をおさえて膝に乗る様に無理矢理座らせてたから、僕が邪魔なのかな……え、邪魔なの??
「僕が邪魔?」
『えぇまぁそうですね。この中には熱いお湯が入っておりますので、このままでは危険でしょう。此れ等を彼方のテーブルに置きたいので退いて頂きたいのです』
もしかしてって思って聞いたら、やっぱり邪魔だったらしい。彼の言う事は最もだから退いてあげるけど……どうしよう、更に怒らせちゃったかな…困らせちゃったかな?
『これで良し』
「……?」
『さ、どうぞ。先程の様に座って下さい。危険は無くなりましたので……お好きなだけ私の膝に座ってどうぞ』
カップとポットを置いたAはソファに座り直してそういった。その意味を理解した僕は「座らないよ!!」って怒鳴ったけれどAは愉しそうな顔で此方を見るばかり…
……嗚呼良かった……怒っても困ってもない様だ
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風船ガム - (名前)さん» 嬉しいお言葉をありがとうございます!フリーナに加え主人公も大好きと言って頂けて嬉しいです!……出会い編…書きたいと思っております!これからも応援宜しくお願いします! (9月23日 21時) (レス) id: f0222be816 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 大好きです!主人公やフリーナちゃんが大好きでいつも見返しています( *´꒳`*)出会い編とかあったらさらに嬉しいです☺✨体調には十分に気をつけてお過ごし下さい。これからも応援しています‼️ (9月20日 21時) (レス) @page34 id: 56929420b7 (このIDを非表示/違反報告)
風船ガム - 鏡花水月さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!フリーナ可愛いですよね!…コメントは執筆のモチベーションに繋がります…ありがとうございます!(´;ω;`) (9月4日 12時) (レス) id: f0222be816 (このIDを非表示/違反報告)
鏡花水月(プロフ) - フリーナちゃん可愛すぎます!お話も読んでいて凄くキュンキュンするし最高です!(,,> <,,) (9月3日 21時) (レス) @page19 id: 39a51ddb92 (このIDを非表示/違反報告)
風船ガム - リリィさん» コメントありがとうございます!フリーナ可愛いから生まれた産物でございます…嬉しいお言葉ありがとうございます、頑張ります! (8月24日 20時) (レス) id: f0222be816 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:風船ガム | 作成日時:2023年8月23日 20時