管理人と付き人 ページ36
side旅人
審判から暫く経った頃、最高審判官のヌヴィレットから呼び出された。内容はメロピデ要塞に潜入して欲しいとのこと……どうやらファデュイ執行官の召使と、この国の水神と彼とで話し合いがあったらしい
依頼を受け入れた俺とパイモンが執務室から出ようとした時、ノックもなく部屋のドアが開き1人の男が入って来た。執事服に身を包んだ…フリーナの付き人を務めてるAという男だ。彼は俺たちを見ても驚いた様子はなく、懐に手を入れ何かを探しながらコチラへ歩み寄って来る
「A殿、フリーナ殿はどうしたんだ」
『彼女でしたら部屋でお休みになられております。出る際に部屋に細工を施して出てきたのでご心配なく…彼等にメロピデ要塞への潜入を頼んだのですね』
「あぁ」
『ついでに私からも1つ頼み事をしてもよろしいでしょうか』
ヌヴィレットと少し話した彼はそう言って俺達へと視線を向ける。内容によると答えれば彼は懐から1枚の封筒を取り出した
『この手紙をメロピデ要塞の管理人に…囚人を遣いに使ったと連絡は入れてありますので渡すだけで結構です』
「渡すだけなら構わないけど……管理人に手紙を書くならダインにも返してやればいいのに」
「A殿、勝手な行動は慎んで頂きたい」
『必要な書面です。別に此方の情報を渡している訳では無い』
パイモンの言葉に続けてヌヴィレットが言うけど彼は悪びれる事もなくそう言った。ヌヴィレットもまたそれ以上は言うつもりはないみたいで、Aはそんな彼から再び俺達へと視線を向ける
『私は彼に信頼はされていますが、信用はされていませんので。囚人を遣いに使う事などなんらおかしくもないのですよ』
「えぇと……お前ってやっぱりやばいヤツなのか…?」
『さぁ、それはどうでしょう』
「うぅ…旅人、オイラこいつ苦手だぞ…」
にこやかに話すAに対してパイモンはそう言って俺の後ろに身体を隠した。全く隠れられてないけども……俺は渡された封筒に視線を落として彼の依頼も承諾した
その後……メロピデ要塞へと収監された俺達は管理人のリオセスリと出会い直ぐに手紙を手渡した
「…あぁ、彼からの手紙か。受け取ろう……囚人に使いを頼むとは相変わらずな男だ」
「や、やっぱり…アイツはやばいヤツなのか?」
「其れを答える義理はないな」
パイモンの質問に答えずに「さて…」と話題切り替えた彼は俺達に監獄の中の案内をしてくれることになった
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風船ガム - (名前)さん» 嬉しいお言葉をありがとうございます!フリーナに加え主人公も大好きと言って頂けて嬉しいです!……出会い編…書きたいと思っております!これからも応援宜しくお願いします! (9月23日 21時) (レス) id: f0222be816 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 大好きです!主人公やフリーナちゃんが大好きでいつも見返しています( *´꒳`*)出会い編とかあったらさらに嬉しいです☺✨体調には十分に気をつけてお過ごし下さい。これからも応援しています‼️ (9月20日 21時) (レス) @page34 id: 56929420b7 (このIDを非表示/違反報告)
風船ガム - 鏡花水月さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!フリーナ可愛いですよね!…コメントは執筆のモチベーションに繋がります…ありがとうございます!(´;ω;`) (9月4日 12時) (レス) id: f0222be816 (このIDを非表示/違反報告)
鏡花水月(プロフ) - フリーナちゃん可愛すぎます!お話も読んでいて凄くキュンキュンするし最高です!(,,> <,,) (9月3日 21時) (レス) @page19 id: 39a51ddb92 (このIDを非表示/違反報告)
風船ガム - リリィさん» コメントありがとうございます!フリーナ可愛いから生まれた産物でございます…嬉しいお言葉ありがとうございます、頑張ります! (8月24日 20時) (レス) id: f0222be816 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:風船ガム | 作成日時:2023年8月23日 20時