水神様のお気に入り【原神】

審判の日 ページ25

sideA


翌、審判当日。告発者のフリーナ様は口火を切り意気揚々と語り始めた。リネ君が事件の首謀者たる理由、証拠、その他諸々…だが其れを異郷の旅人と不思議な生き物は次々と論破していく



途中、フリーナ様がリネ君とリネットさんが壁炉の家の者だとの発言をし一時休廷となったが……その後の審判によりフリーナ様の証言は尽く覆される


「ただ、だとしたら！この件がリネの仕業じゃないなら一体誰が犯人だって言うんだ？」


フリーナ様の言葉に、不思議な白い生き物が犯人は今回の被害者コーウェルだと口にする。その理由を問うが旅人達は考えているようだ。少しして口を開いたと思えば…人を水に変える方法があるなら、との事

「待った！ハハハッ、キミ…自分の言っている事がいかに馬鹿げているか気づけるといいねぇ。人が水に変わる？そんなこと、あるわけがないだろう？あれはマジックだ、現実にあってたまるか！」

『ありますよ』

それに対して笑うフリーナ様に私はすかさず言葉を入れる。彼女の斜め後方に立ったまま、向かい側にいる旅人へ視線を向けた

「は？Aまで何を言っているんだ。あれはマジックで」

『いいえ、あります』

その後警察隊の調査によりコーウェルの手荷物からとある物が発見されたとの報告が上がる。見つかったのは【原始胎海の水】でフォンテーヌ人にのみ溶解特性を発揮できるとの記載があったそうだ

『……』

それ等を踏まえた上で再び旅人達が発言。フリーナ様の様子を見るに彼方の推理が理にかなっていると思ったのだろう。然しその後新たに警察隊のボーンか、リネ君の荷物からも同等のものが見つかったとの報告があがるが私は其れを否定した

『彼の証言を聞き入れる必要はない…リネ君に罪はありません』

「ちょっと！Aはどっちの味方なんだよ！」

「……どういう事かご説明願おう」

『証拠ならこの書類に全て揃っています。私も少しばかり調べさせて頂きましたので』

独自で調べた証拠、其れをフリーナ様の手に渡せば彼女は「どういう事だ！」とボーンに怒りを向ける

「嘘の証言をするとは良い度胸じゃないか」

『コーウェルのメモにあった協力者は彼の事です、ヌヴィレット殿』

書類に書き留めた事に少しばかり付け足して証言をすれば、ヌヴィレットはボーンに全て吐く様に指示を出す。どうすれば罪が軽くなるのかわかっている筈だと軽く脅しをかければ彼は全てを白日のもとにさらけ出した



だが、首領の正体を口にしようとしたその瞬間、彼は水となり消えてしまった

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