夢中＊105 ページ10
『へぇー！ゲームですか！』
ご飯を食べ終わった後、再度機器を手に取るサイタマさんとキングさんに話を聞くと、手にしているのはゲーム機器だという
随分と目にしてこなかったため進化についていけない…
見慣れていないものだからか、どうしても気になり凝視してしまう
私が触ったらすぐ壊れてしまいそうだ
『もう少し近くで見ていいです？』
「あぁ、構わないけ…ど……ぇ…」
お言葉に甘えてサイタマさんの持っているゲーム機器画面を覗き込む
『わ…綺麗』
画面に映し出されるものに思わず声が漏れる
あぁ…ゲーム機の時代の流れでさえも自分の歳を自覚させてくれるなぁ…
そんな悲しいことを思っていると
「え？サイタマ氏？」
「……………………え……あ、あぁ、わりぃ」
＊＊＊
ゲーム画面には【K.O】の文字
それは俺が負けてしまったことを意味する
え……あ、………おぉ
頭がうまく回らねぇ
その理由というのは
『すごく映像綺麗ですね…！』
手元を覗き込んできたAである
その距離もはやゼロ
お互いの肩がもう触れ合っている
少し動くたびに流れる髪から感じるのは微かな音といい匂い
「あ、だ、だよなー…」
「サイタマ氏もう一戦する？」
「お、おぅ」
キングに声をかけられ意識がゲームに戻る
落ち着け…落ち着け俺…
と念じ画面に集中する
【Fight！】の文字が消えれば攻撃を繰り返す
よーしよし、順調なコマンド入力
そして戦いも頃合い半分といったところだろうか
いい感じだ、そう思った時、ちらりと思考をかすめたのがAの存在
先ほどからずっと同じ格好のまま動いてない気がする
手を動かしながらも、一度気にしたら もう気になってしまうのが人間というもので
チラリと、横目でAを盗み見る
…そこには目をキラキラと輝かせて俺の手と画面を交互に見るAの姿
表情に滲んでいる楽しさがこっちにも移ってきそうだ
『…ふふ』
不意に目と耳に届いたその笑みはゲームへの集中を解かせることなど簡単だったようで
「………サイタマ氏？」
その声とともにまたもや部屋に響く【K.O】の音
『サイタマさん凄いですね…！』
戦いが終わったことにより顔を上げるA
当然目もあってしまうわけで
「………」
『あ、えと…サイタマ…さん？』
徐々に上がっていく頬の熱、それはお互い様で
『え、へへ…夢中になって見ちゃいました…』
その照れ笑いに
あぁ…もうAの前でゲームはできねぇなと
ただただ思った
続く (更新停止中)
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ボブ(プロフ) - 更新まってます。 (2022年12月14日 20時) (
レス) @page10 id: 95a51c0b56 (このIDを非表示/違反報告)
ひろか(プロフ) - 初コメ失礼します！「プリ小説」というアプリで小説を書いている者です。この作品、とっても感激したので参考にさせていただいてもよろしいですか？丸パクリはしません！ちょっとだけ似せた作品みたいな感じになるのですが、いいですか？お返事お待ちしております。 (2022年9月19日 22時) (レス) @page10 id: 25a5de3e43 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - とても面白かったです！続き待ってます！！(^-^) (2022年8月23日 12時) (レス) id: c9b569b303 (このIDを非表示/違反報告)
キーさん(プロフ) - すごく面白かったので続きが見たいです!!!更新待ってます！ (2021年8月27日 16時) (レス) id: 1d2c287881 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - とても、病みつきになりました！！続き待ってます！ (2021年5月26日 14時) (レス) id: 121cb76d29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊√ぬこ点 | 作成日時：2017年9月11日 18時
